まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

The Tube(3)

ロンドンの地下鉄が開業したのは1863(文久3)年のこと。もちろん、世界一長い歴史を誇る。わが国では、前年1月に老中安藤信正が尊攘派に襲われ負傷(坂下門外の変)。8月には、生麦事件が発生。激動の時代である。翌年からも、薩英戦争、禁門の変、…

恩師、Pehda先生(251)

「私はあまり験を担ぐ方ではないが、君たちはどう?」“superstition”「迷信」「不合理な恐怖」“superstitious”「迷信を信じる」「験を担ぐ」の2語を習った時のこと。日本にも迷信はいくらでもあるのに、若さ故だろう、当時はそちらの話題には進めなかった。…

The Tube(2)

このまま地下30メートルまで吸い込まれるのは惜しい。もう少し地上を眺めることにする。地下鉄入口をやり過ごし東のウエストミンスター橋まで歩く。お巡りさんの姿を見かける。Bridge通り北側には首相官邸、国防省、外務省などが並ぶから、東京でいえば霞…

くびちょう

初めて出くわした際には「組長」としか聞こえない。耳が遠いし、街頭演説だから仕方がない。聞き耳を立てると「くびちょうに不満があるなら、選挙で落とせばよい。4年で交代。ところが、特別職ではない公務員に…」と続けている。なるほど、この人は「首長(…

The Tube

ウエストミンスター寺院を後にして、Victoria通りを北東に進む。えっ、西に向かってバッキンガム宮殿で衛兵交代を見るんじゃないの、という声が聞こえてきそう。観光コースなら当然そうなるべきだが、なんせ費用無用のSVでの旅。効率なんか考える必要なし。…

「私は船長になりたいのである」

まちゃつが読んだ、感動的な作文の締めくくり。中学生が帰省先の壱岐から大阪へ戻る途中、呼子フェリーに乗船した際の体験談である。長崎県壱岐と佐賀県呼子とをフェリーが結んでいた頃のこと。当日の壱岐水道は、強風のため荒れ気味。出航が危ぶまれるほど…

恩師、Pehda先生(250)

「私はあまり験を担ぐ方ではないが、君たちはどう?」“superstition”「迷信」「不合理な恐怖」“superstitious”「迷信を信じる」「験を担ぐ」の2語を習った時のこと。教会での挙式でさえ、予定は「大安」の日から埋まり始めるという。日本人は相当“superstit…

新聞記事の面白さ(11)

下記は、「流転の王妃 故郷で眠って」「遺骨、娘とともに下関へ」と題する、1987(昭和62)年9/18付A日新聞の記事である。どこか変なところはないだろうか。清朝最後の皇帝で、のち旧満州国皇帝となった溥儀(ふぎ)の実弟・溥傑(ふけつ)さん(…

221B Baker Street

『シャーロック・ホームズの冒険』が月刊誌『ストランド』に掲載されるのは、日清戦争が始まる3年前、1891年7月のこと。『ストランド』売り物の1つは、掲載する文章に即した挿し絵の掲載。ホームズ物を担当したのは、シドニー・バジェット。deerstalk…

riddle

ウエストミンスター寺院で挙行される戴冠式。新国王に王冠を被せる役目は、カンタベリー大主教。カンタベリーは地名である。ケント州カンタベリーは、ロンドンから東南東へ80キロ。ドーヴァー海峡に近い。英国国教会(海外での呼称は聖公会)の大本山、カ…

Westminster Abbey

ウエストミンスター寺院は、ロンドンの中心街「シティ」南西部に位置。南北に走る聖マーガレット通りを隔てて、東隣が英国国会議事堂。ビッグベンからは、始業終業チャイムでお馴染み「キーン、コーン、カーン、コーン」が15分毎に聞こえる。30分だと2…

恩師、Pehda先生(249)

ペーダ先生の御使用教材、Frank Sullivan著“The Cliche Expert Testifies on Love”『常套句のプロ、恋を語る』から。1/15の続き。途中でアーブスノット氏が返答した“the question”には、ちぐはぐな印象を受ける。が、それは“pop”で連想されるのが“pop qu…

土砂ダム

自転車並みの速度で通過した台風12号。6日間に渡る豪雨により、奈良県上北山村に設置されたアメダス雨量計は1808ミリ(同村に設置された国交省雨量計は2439ミリ)を記録。ロンドンの年間降水量(760ミリ)の3倍強、シンガポール(熱帯雨林気…

Confucius(2)

春秋時代の思想家、孔子(551B.C.〜479B.C.)。その言行録、『論語』から。毒ギョウザ事件、漁船領海侵犯事件など、現代中国の振る舞いには、残念ながら孔子の思想のかけらも感じられない。が、元々「国」などというものはまぼろしに過ぎないのかも。…

“Sherlock”(2)

cockneyの雰囲気を出すためだろう。日本語脚本でのBerwickの科白は、例えば次のような具合。「ふたりでバーに行った。いい店だったけど、おれがウエイトレスと喋くってんのが、カレンは気に入らんかったんだ。で、ホテルに戻ってから大喧嘩つぅ訳」聞き取れ…

“Sherlock”

BBC制作“Sherlock”第3作“The Great Game”冒頭。机と椅子が並ぶ暗くて広めの屋内。場面はベラルーシのミンスクにある拘置所か。依頼人Berry BerwickとHolmesとが向かい合って座っている。吐く息が白い。女友達になじられたことが元で、Berwickは彼女を刺殺。…

恩師、Pehda先生(248)

ペーダ先生の御使用教材、Frank Sullivan著“The Cliche Expert Testifies on Love”『常套句のプロ、恋を語る』から。1/10の続き。Q.Are all the Only Men blond Vikings? A.Oh,no. Some of them are dark,handsome chaps who have sown their wild oats.…

新聞記事の面白さ(10)

プロの書いた文章を「味わう」シリーズ10回目。本日は、1987年10/5付A日新聞「野球部顧問が遠征先で体罰」と題する記事。何か変なところはないだろうか。神戸市兵庫区吉田町一丁目、市立吉田中学校(渡辺義通校長、七百十五人)の野球部顧問の男性…

〇〇っ子(2)

“Londoner”「ロンドンっ子」“New Yorker”「ニューヨークっ子」に倣って「なにわっ子」の英語訳候補を考えてみた。ある地域の住民を表すには、接尾辞を付加するのが普通。規則的なものには“-n”“-an”“-ian”“-ine”“-ite”“-i”“-ic”“-er”などがあり、「ジョージア…

〇〇っ子

便利な時代になったもので、広辞苑には逆引きという機能がある。例えば、「べる」と入力する。ノルウェーの数学者「アーベル」に始まり、「肩を並べる」「舌がすべる」という慣用句からダイナマイトの発明者「ノーベル」に至るまで「べる」で終わる86語が…

ダイヤグラム(8)

1913(大正2)年に開業した、宮崎軽便鉄道が日南線の始まりという。2011年7月現在、土曜・休日運休の列車を含めて上下42本が運行されている。ダイヤグラムを作成する側からすると寂しすぎるが、JRの路線として生き残っただけでも幸せというべき…

Confucius

春秋戦国時代の学者・思想家(551B.C.〜479B.C.)。山東省曲阜の生まれ。曲阜(チュイフー)は、北京から南へ500キロ、西安から東へ700キロ、ロンドンオリンピック女子サッカーアジア予選が行われた、斉南からは南へ100キロ。山東半島付け根…

恩師、Pehda先生(247)

ペーダ先生の御使用教材、Frank Sullivan著“The Cliche Expert Testifies on Love”『常套句のプロ、恋を語る』から。12/26の続き。因みに否定疑問文に対する答え方は、肯定疑問文の場合と同じ。下手に日本語で考えたりすると、受け答えの際に日本人は“Y…

ダイヤグラム(7)

阪和線緩行列車のほとんどは、時刻表に掲載されていない。近郊区間故、例えば鳳行きなら「10:23〜15:08の間、天王寺発毎時08,23、38、53分」とあるのみ。駅毎に発車時刻を入手せねばならない。とはいうもののネット社会。いちいち駅まで…

get

「『ガッチャ』と聞いたら、英語を連想する人いる?」「まちゃつ、大きな錠をおろす音やろ!」「それを言うなら『ガチャッ』アル。だいたい、それ英語と違うやん」「分かった、分かった。堅いものが強く当たる音とちゃうか!」「分からん子やなぁ。それは『…

『徒然草』第二百二十六段

「後鳥羽天皇の御代、信濃前司行長は学問に通じているという名誉があった。『白氏文集』(71巻)の新楽府を問答によって明らかにする、御論議の番の人数に加えられたという。ところが、論議の座で詩を講じた際に、武の七徳を挙げようとして二つを忘れてし…

恩師、Pehda先生(246)

「大雨などで『川が増水する』『川の水かさが増す』と言う時、“rise”を使って“Flood waters are still rising.”で充分通じる。(日本語の感覚とは異なるが、)『ふくらむ』『腫れる』を表す“swell”(swell-swelled-swollen)にも「増水する」の意味があり、“…

憲法(3)

一度も改正されることなく、施行後64年が経過。成立した頃の日本国憲法は、北朝鮮による日本人拉致や中国漁船の領海侵犯事件を想定できただろうか。前文第2段落冒頭を引用する。 「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を…

憲法(2)

合衆国憲法は、日本国憲法と同様に硬性憲法である。改正に当たっては、通常の法律を制定する場合よりも厳重にし2段階の手続きを必要としている。連邦議会が発議する場合には、上下両院の定足数(日本国憲法では、全議員)の2/3以上の賛成が必要。第2段…

『天国と地獄』

1963年公開の黒澤明監督作品。前半の舞台は、Nシューズの常務、権藤金吾(三船敏郎)邸。権藤は見習い工からの叩き上げ、利潤の追求よりもきちんとした靴作りに情熱を燃やす。会社の経営権争いを巡り、丈夫で長持ちする品質の良い靴よりもデザインが良…