まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

Cry Wolf

ジーニアス英和大辞典に当たると“to give a false alarm”「虚報を伝える」とある。日本語訳は、意味が弱すぎないか。alarmの語源は14世紀のイタリアに遡るという。意味は「全員、武器を取れ」。物騒なニュアンスを持つ語である。気象庁が注意報や警報を整…

『徒然草』第百四十二段(2)

出家し、世話すべき親も妻子もいない一文無しが、養うべき親や妻子を持つ人がおべんちゃらを言い、欲深いのを見て、一概に軽蔑するのは間違いである。当人の立場になって考えてみれば、本当に大切な親やかわいくてたまらない妻子のためであれば、恥をも忘れ…

『徒然草』第百四十二段

思い遣りとは無縁と思える者も、たまにはよい一言を放つものである。荒々しい田舎武士であり、恐ろしそうに見える男が、同僚に向かって「お子さんはおいでですか」と尋ねた。「一人も持っておりません」という返答に、「それでは、情愛というものはお分かり…

ドジャーズの先発候補?

“Rotation candidate in LA?”と題する、4/18/2013付MLBのHPから。 “Wednesday was Hello Kitty fleece blanket night at Dodger Stadium,and the iconic mascot herself was in attendance for the ceremonial first pitch―a strike.” パドレスとの…

大回り(10)

14:03、高田着。停車時間は6分。列車番号が448Tから554Tに改まる。桜井線に入るためか。進行方向が変わるため、最後尾に運転士が乗り込む。このまま座り続けていると、後方に向かって動き出し、すぐに和歌山線と別れて東進を開始。各駅に停車し…

Mencius(19)

性善説を唱えた孟子(372B.C.〜289B.C.)のことばから。閹然媚於世也者、是郷原也。 閹然(えんぜん)として世に媚ぶる者は、是れ郷原(きょうげん)なり。 閹然として(内心を隠して)世間に媚びへつらう者を郷原と呼ぶ。郷原は、「この世に生まれた…

大回り(9)

13:21、五條着。9分停車の間に男子高校生が乗ってきて、向かい側のシートに座る。バスで10分ほど南に位置する、某私立進学校の制服を着用。服装も姿勢もきちんとしている。英単語帳を開き、何やらチェックを開始。テスト疲れか、15分後の吉野口で…

ドライブ1868キロ(22)

子不知TNを抜けると、緩やかに左カーブ。薄暮の中、水平線が覗く。17:30、親不知IC通過。日没と重なったが、山肌から離れて海上を一直線に走行しているのが分かる。R8だと、こうは進まない。断崖に設けられたルートは、スノーシェッドの連続。暗くて見…

ドライブ1868キロ(21)

train buffでもあるまちゃつとしては、名立谷浜SAから南西6キロのJR筒石駅を紹介したい。臨時列車も含めて1日に運行される上下列車総数は73本。その内28本が停車。ほぼ1時間に1本という感じだが、次の列車まで2時間待ちという時間帯もある。下り直…

高峰譲吉(8)

工学及び薬学博士号を持つ研究者。タカ・ジアスターゼを創成し、巨万の富を築く。特筆すべきは、1900年にアドレナリン結晶抽出という成果を収めたこと。ノーベル賞とは縁がなかったものの、受賞者に勝るとも劣らぬ業績を挙げたと言える。良好な日米関係…

大滝ダム(2)

堤高100メートル、堤頂長315メートルは壮観。天ヶ瀬ダム(堤高73メートル、堤頂長254メートル)よりは大きく、黒四ダム(堤高186メートル、堤頂長492メートル)よりは小さい。自身の重みで水を支える、重力式コンクリートダム。コンクリー…

大滝ダム

翌土曜日の予報は春の嵐。見学するなら穏やかな内が良い。4/5(金)10:30に自宅を出発。一般道を走行したため、片道70キロに3時間弱を要す。お陰で国道沿いの激変ぶりを目の当たりにする。高速利用ならこうはいかない。R24バイパス沿いは、毒々…

全米桜祭り(5)

「米国側の焼却処分はもっとも。一度の失敗に懲りずに、再度試みるべきだ。その際、害虫がないようにすべきであり、米国内の運賃も日本側が負担すべき」と本省に進言したのは、内田康哉駐米大使。高平小五郎の後任である。焼却の通告から1週間も経たない1…

全米桜祭り(4)

1909年8月、東京市がサクラの苗2千本を予算化。シアトルまでの輸送費は組み込まれなかったため、外務省から要請を受けた日本郵船が無料輸送を約束。シアトルからの陸路は米国側が負担することで決着した。「日米友好のシンボル」は太平洋を渡り、ワシ…

Mencius(18)

性善説を唱えた孟子(372B.C.〜289B.C.)のことばから。上下交征利、而國危矣。 上下交々(こもごも)利を征(と)れば、国危うし。 上も下も自分の利益だけを考えて行動する国家は、存立が危なくなる。迂回寄付で千万単位の還付を受ける政治屋を上と…

ドライブ1868キロ(20)

1キロちょっとの春日山トンネルを照らすのは、旧式のナトリウム灯。奥に進むにつれ照度が落ち、出口が近づくと再びオレンジ色が耿々と照るタイプ。良くできたシステムだが、視認性では追跡式の蛍光色に劣る。更新されないのは、NEXCO中日本も手元が不如意だ…

北陸道(2)

上越市に来るのは2度目。もっとも、今回は北陸道を南下中。どこにも寄らず、通過するだけ。前回はR18を北上後にR8を西下。当時転がしたのは、2リッター直6。MTだが、燃費の悪さはケチケチ運転が通用しないレベル。アクセルを控えめにしても全開にして…

全米桜祭り(3)

高峰博士からの苗木贈呈を公的レベルへ引き上げたのは、水野幸吉NY総領事。ワシントン出張の際、旧知のエリザ・シドモアから話を聞き「高峰個人からではなく、首都東京市長の名で行うべき」と助言。エリザは早々に「喜んで東京市長からの贈り物を受ける」旨…

全米桜祭り(2)

高峰博士の友人にエリザ・ルアマー・シドモアがいる。オゥバリン大学出身の著述家で地理学者。ナショナルジオグラフィック協会理事となった初の女性。米国に日本のサクラを移植しようと考えた最初の人物であり、ポトマック河畔をサクラの名所に変えた最大の…

北陸道

勤め帰りに一杯やろうと同僚に声を掛ける。相手も同じことを考えていた、なんてことがたまには起きる。以心伝心。そういう場合の相づちに使えるのが“Great minds think alike.”「頭のいい人は同じことを考えるものだ」という表現。 “Why don't we have a bee…

大河津分水路(4)

大政奉還後、洪水防止のための分水路建設の計画が持ち上がる。新政権に移る混乱の中でも交渉は順調に進み、明治2年に建設決定。翌年から開削が始まった。が、5年後の明治8年に工事は中止に追い込まれている。最大の理由は、農民への過大な負担。重労働に…

什の掟(2)

会津藩士の子どもの内、同じ町内の6歳から9歳の10人前後で作った集まりが什。毎日順番に、仲間のいずれかの家に集まり、什長が掟をみんなに申し聞かせる。その後、掟に背いた者がいなかったか、反省会を行ったという。 一、年長者の言ふことに背いてはな…

什の掟

大河ドラマから。 子ども達が唱和する最後に登場するのが「ならぬことはならぬものです」。1989年の消費税創設の際にも、似たような文言を耳にしたのを思い出す。社民党D井党首の吐いた「ダメなものはダメ」がそれ。旧社会党時代の1958年に166名…

大河津分水路(3)

最も古い分水路建設計画は、享保年間(1716〜1736)に始まる。幕府に願い出たのは、寺泊の豪商、本間屋数右衛門。もっとも、当時は新田開発が目的だったという。廻船問屋を営む数右衛門は、船頭から得られる各地の情報に明るかったと想像される。1…

大河津分水路(2)

信濃川下流域は、洪水の被害に見舞われ続けた地域の1つ。特に1896(明治29)年7/22の「横田切れ」は、未曾有の大水害。流失家屋180戸、全半壊4120戸、床上浸水は4万3600戸に達し、新潟県の年間予算に匹敵する損害額を出した。悲惨の…

全米桜祭り

尾崎行雄東京市長による贈呈から百周年を迎えた2012年、藤崎一郎前駐米大使が共同通信に長文を寄稿。古い資料をひもとき、外務官僚の目で巷間の俗説を整理整頓。3020本のサクラの苗がポトマック河畔に移植されるまでの経緯について詳述している。今…

高峰譲吉(7)

貧困の中、カロラインが働き生活を支える。でんぷんを分解してアルコールが得られるのは、ジアスターゼの働き。麹のジアスターゼは消化能力も高い。消化剤の実用化に向けて研究を続行。アスペルギルス・オリーゼと呼ばれる菌を培養。その中から強力な消化作…

大河津分水路

窓外は、日本第2の広さを誇る越後平野。近くに視線を遮る物が少ないから、阪高を走行する時のような速度感はない。プラスアルファの快適ドライブが続く。地形が険しい訳でもないのに、所により100だったり80だったりする制限速度。取り締まりのためか…

ドライブ1868キロ(19)

夕暮れ時の新潟JCTで磐越道から北陸道に入る。それまで北西に進んでいたのが、一転南西に向かい始める。神無月の夕日が眩しい。バイザーを下げ慎重運転を続ける内に、上越新幹線が左から寄り添ってくる。急に道路の目隠しがなくなると、そこが信濃川。我が国…

高峰譲吉(6)

1891年2/20付Chicago Daily Tribune紙から。「ウィスキー新製造法の発見」「従来製法に比べ製造費減12〜15%」「日本人、高峰、秘訣をトラストに売り込む」などのタイトルで高峰譲吉を紹介している。しかし、ピオリアでのウィスキー事業は実を結…