まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

阿蘇パノラマライン(8)

火の山トンネルの続き。湧き出す霧の中を進む。僅かに見えるものは、フォグライトに照らされるセンターラインのみ。それもボンネットの先だけに限られる。トンネル内の壁どころか、縁石の位置さえ確認できない。ただ真っ白。薄目にしても、ここまで視程を落…

拘置所

逮捕されると、先ず入れられるのが「留置所」“lockup”。 その後、検察官の調べを受けるために「拘置所」“jail”に移送される。 刑が確定すると、「刑務所」“prison”に収監。流行の婉曲表現に従うと、「更正施設」“Correctional Facility”。 刑の執行待ちであ…

Xun Zi(33)

性善説を唱えた孟子に対して、性悪説を唱えた荀子のことばから。千人萬人之情、一人之情是也。 千人万人の情は、一人の情是(こ)れなり。 千人万人の情は、一人の心だ。人情に変わりはない。千万人の心を察して行うのが政治だが、それには自身の心に問うて…

阿蘇パノラマライン(7)

一昔前に我が家に来たKB。走行距離はまだ地球1周分ほど。過去に転がした4台すべてが10万キロ超走行したことに比べれば、まだ「新」車の類。登場時に最新鋭の衝突軽減ブレーキを装備している。センサーはミリ波レーダー。霧の中では目視よりも威力を発揮…

すさまじきもの(7)

杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二十二段。 「乳飲み子の養育を任せている乳母が、『ちょっと私宅へ帰らせてください』と断って出かけたきり、何時間たってももどってこない。子供がむずかりだして乳母を探し回るのを、やっとなだめて気をまぎら…

椅子

chair:1人用で、背もたれのあるもの。 stool:1人用で、肘掛けも背もたれもないもの。 bench:木製や石造で2人以上が座れるもの。背もたれの有無は問わない。 sofa:背もたれ、肘付きの長椅子。 couch:片肘付きの寝椅子。 ところで、病院で使われるstoo…

crawl

水泳のクロール(crawl stroke)でお馴染み。本日紹介する慣用句では、動詞として使われている。 “You have to learn to crawl before you can walk,and walk before you can run.” 「走れるようになる前に歩くことを、歩けるようになる前に這うことを学ばね…

阿蘇パノラマライン(6)

低速のまま南郷谷への単独行を始める。ヘアピン2つを無事に通過。噴火口への分岐から3キロほど下って烏帽子岳の南側に達した頃、想定外の光景が展開。待ち構えていたのは、火の山トンネル(約900メートル)。出発前にルートを確認していたものの、トン…

阿蘇パノラマライン(5)

2キロほどで分岐。標高1117メートル地点まで下る。中岳噴火口へは左折、南郷谷に下りるには右折である。当初の予定には中岳も入っていたが、急きょパスして右折。濃霧故、風景を期待するのは無理。視界を閉ざされた中での噴火ともなれば、逃げる方向に…

lo

《やや古》見よ、そら(look)、と説明するのは『ジーニアス英和大辞典』。単独で用いられることは稀。「注視する」を表す“behold”とペアになり、“Lo and behold!”「なんとまあ!」「驚くなかれ!」とするのが普通。話し相手がびっくりするようなことを紹介…

Xun Zi(32)

性善説を唱えた孟子に対して、性悪説を唱えた荀子のことばから。與善言、煖於布帛。 善言を与うるは、布帛(ふはく)よりも煖(あたた)かなり。 人によいことばを与えるのは、布とか絹とかを与える以上に恵みが大きい。 復党が叶いそうならただ待つの それ…

阿蘇パノラマライン(4)

午後0時半、標高1150メートルの火山博物館前に到達。濃霧の中でも位置を把握できるのは、ナビのお陰。昼食予定地だが、そんな余裕はない。当然ながら、緑の絨毯の奥にそびえる烏帽子岳(1337メートル)も草千里ヶ浜に佇む牛馬も拝めない。何しろ駐…

すさまじきもの(6)

杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二十二段。 「まだ、ある。親兄弟が大騒ぎして、娘のために迎え入れた花婿が、いくらもたたないうちに通ってこなくなったケース。これも当事者の身にすれば不本意にちがいあるまい。親がやむをえずその娘をしかる…

阿蘇パノラマライン(3)

時折霧の中から現れる「動物注意」の標識。府下で見かけるシカやタヌキの代わりに描かれているのは、ウシかウマ。黄色い菱形下には「牛馬注意」の文字。阿蘇にいるのを実感する。てれんこぱれんこ進んだつもりが、先行車に追いついてしまう。ハザードランプ…

砥石の凹み

何度も使う内に僅かだった凹みが顕著に。和包丁には使えなくなる。縁を使ってステンレス製を研いでいたが、それも限界。捨てる前に代替品を用意したくなり、「フランケンシュタイン」一族の手になる大手スーパーに出かけた。似た商品を二千円弱で扱っている…

阿蘇パノラマライン(2)

家並みはすぐに途切れ、スギ林が取って代わる。前後に車両はなく、山道を下ってくる対向車の姿もない。九州屈指の観光スポットでの珍事は、異変が起きている前兆。濃霧の20キロをなんとか切り抜け、大観峰から下る際のR212の様子に似る。引き返すチャン…

Xun Zi(31)

性善説を唱えた孟子に対して、性悪説を唱えた荀子のことばから。養心、莫善於誠。 心を養うは、誠より善きは莫(な)し。 心を養い、修養していく上に一番善いことは、誠を持つということである。誠を持っていれば、恐れることなく、恥じることなく、ゆった…

大きな耳

先月11日、米国のLIGO(Laser Interferometer Gravitational Wave Observatory:レーザー干渉計重力波観測所)が、重力波の観測に成功したと発表。一般相対性理論を裏付ける快挙だとか。望遠鏡を「目」に喩えるなら、LIGOは「耳」に相当。望遠鏡では観測不…

裏すき

右手に和包丁を持つと、左側の面に僅かな凹みがある。値の張る左利き用では右側に施されている。肉でも魚でも、切った後に食材が張り付かないようにする工夫だという。よく見ると、引き出しに仕舞ってある某メーカー製のハサミにも入っていた。(日本の職人…

阿蘇パノラマライン

道の駅からの出口は2ヵ所。東西に設けられ、どちらもR57と繋がっている。西から入ったため、出るのは駐車位置に近い東からにしようと思ったのが間違い。東方向専用出口であり、気付いた時には手遅れ。西に位置する県道111号との交差点には進めない。対…

すさまじきもの(5)

杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二十二段。 「また、かならず来るはずの客人のもとへ、わざわざ迎えの車まで出し、いまかいまかと待つうちに、どうやら門内に入ってきたらしい音がする。そこで家じゅうが戸口まで出てみると、牛飼いめ、さっさと…

なまくら(2)

研ぎ始めても、ステンレス製にはなかなか刃がつかない。時間がかかる。我が家の「なまくら君」の場合、再生までに1時間以上を要す。切れ味復活には辛抱強さが要る。人と同様に包丁も1本ずつ置かれた環境が異なる。刃がつくまでの時間を一律に言うのは難し…

道の駅阿蘇

JR阿蘇駅前に位置し、落ちついた雰囲気。パーキング・スペースに施された植栽の効果だろう。が、ウィークデイにも関わらず混雑の極み。大観峰とは大違い。昼食時と重なったためか。なんとか空きロットを見つけて駐車。隊長と大先生は、昼食を調達に出かける…

なまくら

「よく切れる!」と隊長からお褒めのお言葉。少なくとも週に1度は研ぐようになって久しい。砥石を水に浸けて5分放置。表裏表の順に1分も研げば、切れ味が復活。1時間以上研ぎ続けた初回とは様変わり。ステンレス製なのに、少し痩せた所以。皿洗いのつい…

Xun Zi(30)

性善説を唱えた孟子に対して、性悪説を唱えた荀子のことばから。不聞不若聞之。 聞之不若見之。 見之不若知之。 知之不若行之。 聞かざるは之(こ)れを聞くに若(し)かず。 之れを聞くは之れを見るに若かず。 之れを見るは之れを知るに若かず。 之れを知る…

大観峰

阿蘇外輪山の北端に位置。火口原を港に見立てると、阿蘇の五岳は差詰め沖合に浮かぶ島々。大観峰は南に向かって突き出した桟橋といった具合。標高936メートル。六甲山頂ほど。天候に恵まれれば、阿蘇谷、根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳、外輪壁な…

ミルクロード

山岳ルートに霧は付き物。格別珍しくはない。ビーナスラインや中国道でも何度か遭遇している。が、ミルクロードとやまなみハイウェイで遭遇した昨夏の濃霧は別格。これまでに経験したワースト3入りが確実。運転時間の長さでは最悪候補の筆頭。カメのような…

やまなみハイウェイ(8)

濃霧に好転の兆しがないまま、瀬の本高原を南下。10キロほどノロノロ走行が続いた頃、前を行く「鬱」状態のCX-3が急に「躁」に転換。40キロにスピードアップした。霧が薄れ、立山牧野の三差路を示す案内標識が見える。やまなみハイウェイを走り通すなら…

すさまじきもの(4)

杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二十二段。 「ところで手紙といえば、きれいに、心をこめて書きあげた一通を召使いに届けさせ、『返事を早く読みたい。もう持ってきてよいころなのに遅いなあ』と待ちこがれているさなか、相手からの返事ではなく…

やまなみハイウェイ(7)

牧ノ戸峠を下り始め難所の葛折りを抜けた頃、前を行くCX-3が急ブレーキ。突然20キロほどに速度を落とす。濃霧に突っ込んだ瞬間であり、緊張を強いられるドライブの始まり。通常なら20分のところを1時間かけてカメの如く進むことになる。ブレーキ操作の…