阿蘇外輪山の北端に位置。火口原を港に見立てると、阿蘇の五岳は差詰め沖合に浮かぶ島々。大観峰は南に向かって突き出した桟橋といった具合。標高９３６メートル。六甲山頂ほど。天候に恵まれれば、阿蘇谷、根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳、外輪壁などを一望できる。絶景を堪能できた前回とは異なり、霧の中での再訪である。移動中は１０メートルにも満たない視程が、車を降りると意外に遠くまで見える。それでもせいぜい２，３０メートルといったところ。売店も車両も霞み、駐車場の端までは見通せない。が、大型車スペースを除いても優に百台は止められそうだ。修学旅行中と思しき中学生を乗せた大型バスを含め、３０台余りが駐車。濃霧で何も見えない割には台数が多い。代替地が見つからなかったか。一様に展望台に向かうが、亡者の如く戻ってくる。一期一会の縁かもしれぬ。お気の毒という外はない。１１時半。用足しを済ませると、フォグライトを強制点灯。R２１２を下り始める。魔法が解けるように霧が晴れるのは、２つ目のヘアピンカーブを過ぎた辺り。標高は６００メートル。下界の視程は良好。予報は曇。「霧」ではなく、「雲海」の中を走っていたことになる。迷路からやっと抜け出せた気分だが、言うなれば「前座」。この後に控えている「真打ち」をまだ知らずにいる。
尻ばかり追って歳費をなくすB
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『傭兵と牛（ヨウヘイトウシ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：政治より経済を優先する中国に舵を切る。
