まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

冬は

「冬はいみじくさむき。夏は世にしらずあつき」 杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』百十八段。 「冬は、ひどく寒いのがよく、夏は、前代未聞と言いたいほど暑いほうがよい」 暑さ寒さが中途半端で冷夏や暖冬となれば、夏物も冬物も売れ行きが悪くな…

大阪近傍図(8)

明治31(1898)年、陸地測量部が編纂した2万分の1地形図の8回目。 平野郷を取り巻く環濠以外にもため池が多い。喜連村の周辺には、馬池、出戸池、谷池、下池、駒ヶ池、北池、南池、西池という具合に散在。大部分が埋め立てられてしまい、現在は公園…

萱野三平旧邸(3)

赤穂事件(元禄14年3/14午前11時頃、江戸城松の廊下。主君浅野長矩が、吉良上野介に小さ刀で斬りつけ大怪我を負わせた出来事)の際、三平は江戸詰め。鉄砲洲(てっぽうず:中央区東部の湊、明石町辺り)にあった上屋敷で悲報に接したらしい。主家の…

萱野三平旧邸(2)

注目の長屋門(長屋の中ほどに設けた門)は、敷地北側の旧西国街道に面して建つ。白壁に腰の部分だけが板張り。門を含めて東側の棟が、西側より一段低くなっている。接合部がどちらも切妻で、東西両端は入母屋という一風変わった屋根となっているのはそのた…

大阪近傍図(7)

環濠は現在、杭全神社の東側に一部が残るのみ。が、明治31年編纂の地形図には埋め立てられる前の姿が掲載されている。大念仏寺南西端から南東方向に延び、環濠は現在の平野公園を取り囲んでいる。堺の規模には及ばないものの、自治都市だった偉容を垣間見…

大阪近傍図(6)

明治31(1898)年、陸地測量部が編纂した2万分の1地形図の6回目。 平野郷の周囲は一面の田畑。ほとんどが田であり、畑は1割に満たない。軍事上の必要性からだろう。田(縦棒2本)と湿田(横棒の上に縦棒2本)の2種に区別されている。水はけの良…

Zhuangzi(37)

老子とともに道家の始祖とされる、荘子のことばから。以其能苦其生。 其の能を以て其の生を苦しむ。 有能であることは、もちろん喜ばしいことである。が、その能力がかえって生きていくうえの苦しみを招くこともある。役に立つ木は切られ、役立たない木は自…

萱野三平旧邸

四十七士の墓所で知られる泉岳寺には、供養塔が48基ある。討ち入り前に27歳で自刃した、萱野三平も祀られているのがその理由。大阪に縁のある人物と知り、生家を訪れようと思っている間に20年が経過。ようやくチャンスが巡ってきた昨秋、KBを転がして…

かきまさりするもの

「松の木。秋の野。山里。山路。鶴。鹿」 杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』百十七段。 「絵のほうが実物よりすぐれているものは、松の木、秋の野、山里、山路」 現代語訳では「鶴」や「鹿」が無視されている。時々起こるカットの理由は、不明。当…

baby(2)

“baby-boom generation”や“baby boomers”で「団塊の世代」。 「少子化世代」は“declining birthrate generation”。短く“baby busters”とも。 “Don't be such a baby.” 「そんな子どもみたいなことを言わないで」 聞き分けのない人に向かって使用される。 “ba…

baby

本日の話題は、赤ちゃんに関する慣用句。 “Don't throw the baby out with the bathwater.” 「風呂の水といっしょに赤子まで捨てるな」 風呂好きの「芋がら木刀」から叱られそうだ。「何寝ぼけたこと言うとるとね? どんげにこんめー赤ん坊でも排水口を潜り…

大阪近傍図(5)

明治31(1898)年、陸地測量部が編纂した2万分の1地形図の5回目。 地形図内で最大の集落密集地は、大阪市。太陽系で言えば太陽といった感じで、他は雑魚ばかり。1889年に市制が始まっているから、ここだけは別格。その他の集落が田畑に点在する…

厄払い(3)

近頃は見かけないが、その昔は「厄払い」を生業とする者がいたという。『広辞苑』に「大晦日・節分などの夜『厄はらいましょう』といって町を歩き、厄年に当たる人の家などに頼まれて、厄難を祓う詞を唱えて銭を乞うた乞食」とある。本日の話題は、なかなか…

厄払い(2)

厄難を払い落とすには、神社仏閣で祈祷して貰う以外にも方法があったようだ。節分の夜に厄年を迎える当人が自宅を出て、自分の衣服や金銭をそっと捨てるというのもその1つ。人の往来が少ない場所だけに限らず、意図的に物乞いのいる近くに落とすこともあっ…

Zhuangzi(36)

老子とともに道家の始祖とされる、荘子のことばから。 「釜」は、五〜六升。「鐘」は、釜の十倍。三釜而心樂。 三釜(さんぷ)にして而(しか)も心楽し。 親の存命中、曾子(そうし)の俸給はわずかに三釜。だが、心楽しかった。出世と共に、俸給は三千鐘(…

大阪近傍図(4)

明治31(1898)年、陸地測量部が編纂した2万分の1地形図の4回目。 関西5私鉄の内、地図に掲載されているのは明治18(1885)年に営業を始めた阪堺鐵道(南海電鉄)のみ。阪神は、1905年の開業。箕面有馬(阪急)、京阪、大阪電気軌道(近…

たのもしきもの

「心地あしきころ、僧あまたして修法したる、思ふ人の心地あしきころ、眞にたのもしき人の言ひ慰めたのめたる。物おそろしき折りの親どものかたはら」 杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二百六十五段。 「たのもしいものは、病気で苦しんでいると…

厄払い

「厄年」を『広辞苑』に当たると、「人の一生のうち、厄にあうおそれが多いから忌み慎まねばならないとする年。数え年で男は25・42・61歳、女は19・33・37歳などという。特に男の42歳と女の33歳を大厄(たいやく)といい、その前後の年も前…

stew

クリミア併合を非難する欧米の制裁から経済が低迷。通貨安、株安、債券安のトリプルパンチに見舞われているのは、ボルシチとウォッカで知られる某国。青息吐息となっているはずだが、表面上「屋敷しもべ」は強気の姿勢を崩していない。あだ名ではなく、本名…

leap

名詞なら「跳躍、断層」の意。“jump”より堅い感じの語と説明するのは『ジーニアス大英和』。“jump”より程度の高い飛躍、と説明する辞書もある。ぴょんぴょんと人の背を飛び越える遊びは“leapfrog”。同じ発想からだろう。ほぼ4年に1度現れる「閏年」を“leap…

大阪近傍図(3)

毛馬から大阪湾に注ぐ新淀川(幅800メートル、長さ7キロ)が、どこにも描かれていない。それもそのはず。明治18年の大水害でその必要性が認識されたものの、着工にこぎ着けたのは大阪近傍図の完成と同じ明治31(1898)年なのである。姿がなくて…

大阪近傍図(2)

当初は中心街「堂島」に建設されるはずだった「大坂停車場」。現在地に落ち着いたのは、蒸気機関車の煙突から出る火の粉が火事を引き起こしかねないと敬遠されたことによる。市民の反骨精神が旺盛だったのも、今以上。政府決定の正式名称「大坂停車場」では…

Zhuangzi(35)

老子とともに道家の始祖とされる、荘子のことばから。憲貧也、非病也。 憲は貧なり、病に非(あら)ざるなり。 原憲(げんけん)は貧乏なのであって、病気をしているのではない。 孔子の門人の原憲が極貧の生活をしていたとき、同門の子貢が豪勢ないでたちで…

ピョコン

小学4年の頃やった遊び。被験者を椅子に腰掛けさせ、膝を重ねさせる。脚のぶらぶら状態を確認したら、膝頭のすぐ下を下敷きの縁で軽く叩く。下腿が反射的に跳ね上がるのを見て、大笑いする。風邪などで受診した際に、医師がゴム製ハンマーで行う打診のまね…

ことに人に知られぬもの

「人の女親の老いたる。凶會日(くえにち)」 杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二百四十六段。 「他人がだれ一人気にかけてくれないものは、自分自身の凶日。また、年老いた女親の身の上」 『広辞苑』によると、「くえにち」は「陰陽相剋して、万…

大阪近傍図

明治31(1898)年、陸地測量部編による縮尺2万分の1の地形図。陸地測量部というのは、国土地理院の前身。大日本帝国陸軍参謀本部の外局で、地形の測量や管理を担当。概ね大佐や少将クラスが部長を務めたという。江戸時代までの地図と異なり、正確無…

松井秀喜ベースボールミュージアム(3)

高校時代まで、ジャイアンツ時代、メジャーリーグ時代、国民栄誉賞という具合に、年代順に展示されている。過去に所属したチームの帽子とユニフォーム8種も見られる。根上少年野球クラブ、根上中学校野球部、星稜高校野球部、ジャイアンツ、ヤンキーズ、エ…

松井秀喜ベースボールミュージアム(2)

印象に残る展示パネルが2枚ある。1枚は、2009年のワールドシリーズの一場面。フィリーズ相手に指名打者及び代打として13打数8安打、ホームラン3本を含む8打点を記録。MVPに選出され、トロフィーを掲げている。昨日のことのようにまざまざと思い出…

Zhuangzi(34)

老子とともに道家の始祖とされる、荘子のことばから。邂逅同異之變多、則 俗惑於辯矣。 邂逅(かいこう)、同異の変多ければ、則(すなわ)ち 俗、弁に惑う。 「邂逅」は、思いがけない出会い。同じ刺激を受けても人それぞれに六識のレベルが異なる、という…

日本自動車博物館

300台は入りそうな平置き駐車場に止まっているのは、乗用車ばかり20台ほど。がらーんとしているから、ゆっくり見学できそうだ(^o^)。赤レンガ造り2階建てに見える重厚な建物中央付近に向かう。入口でお出迎えしてくれるのは、セリカと富山県警のパンダ…