まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

えッ、何々?

美人のお姉さんが「Wコムは、誰でも基本料が無料なんです」と宣い、T田純次が「えッ、よく聞こえない、何々?」と応じるテレビCMがある。本日の話題は、ことばを聞き逃した際の表現。 “I'm sorry?”「済んまへん、もう一回」 “I beg your pardon?”「聞き逃し…

Zhuangzi(7)

老子とともに道家の始祖とされる、荘子が語った寓話の4回目。荘子の寓話が監河候の心を動かしたのは間違いない。今日まで残るストーリーが何よりの証拠。ただ、借金の依頼が首尾よく運んだか否かまでは不明。『荘子』には、結果の記載がない。が、この寓話…

Zhuangzi(6)

老子とともに道家の始祖とされる、荘子が語った寓話の3回目。荘子が振り返ると、轍(わだち)跡の水たまりに鮒がいる。 どうしたんやァ、と鮒に尋ねたら、 ワイは龍神の臣下や、 水を汲んできて助けてくれへんか、という返事。 よっしゃ、ワシはこれから呉…

Zhuangzi(5)

老子とともに道家の始祖とされる、荘子が語った寓話の続き。周顧視車轍中有鮒魚焉。 周問之曰、鮒魚來、子何爲者耶。 對曰、我東海之波臣也、 君豈有斗升之水而活我哉。 周曰、諾。我且南遊呉越之王、 激西江之水而迎子、可乎。 鮒魚忿然作色曰、 吾失我常與…

ブルキナファソ(2)

スーパーに行けば、ヨーロッパ産の野菜、果物、食肉に加え、コートジボワール産の魚介類が手に入る。ただ、停電が多い。スーパーの冷蔵・冷凍食品の品質には注意が必要という。マルシェ(市場)へ行けば、ブルキナファソ産の野菜、果物が非常に安価。米1キ…

ブルキナファソ

国土は27万平方キロ。ほぼ平坦で、日本の約3/4に相当。人口1750万人。モシ族が国民の半数を占める。2番目に多いのが、1割を占めるプル族。部族数が60を超すためか、公用語はフランス語。土着の宗教を信仰する割合が6割。イスラム教が3割で、…

Zhuangzi(4)

老子とともに道家の代表者とされる荘子。名は「周」。長じて、漆の木を栽培する農園の小役人となる。「無為自然」がポリシー。権力者に膝を屈して優雅な生活を送るより、何ものにも束縛されない自由な暮らしを楽しんだ。それ故か、その日の食料に困窮するこ…

清廉潔白な人

ディオゲネスが「正直な人間」の探索に成功したかどうかは不明。正直の基準が「事実をありのままに述べること」だとしたら、裁判では都合が良くても大人としては失格。“white lie”「罪のないうそ」もつけなくなるから、社会の潤滑油が無くなってしまう。世間…

ディオゲネス

コナン・ドイルが『ギリシャ語通訳』中に登場させた紳士クラブ名は、シノペ(トルコ北部、黒海沿岸の漁港)生まれの哲学者、ディオゲネス(404B.C.〜323B.C.)に由来する。徳(知恵、勇気、正義、節制)を重んじ、物質的欲望と無縁の生活を送る。ソク…

檳榔毛(びらうげ)は

「檳榔毛はのどやかにやりたる。急ぎたるは輕々しく見ゆ。網代(あじろ)は走らせたる」 杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』三十二段。 「車についていえば、屋形の屋根を檳榔樹の皮で葺(ふ)いた高級車は、なるべくゆったりとうたせてゆき、竹編…

「太刀の持ち方のこと」

『五輪書(ごりんのしょ)水の巻』より。 「太刀の持ち方は、親指と人差し指を浮かすような心持ちにし、中指は締めず緩めず、薬指と小指を締めるような心持ちで持つのである。…敵を切るときにも、手の具合を変えないで、手が萎縮しないように持つことが大切…

シャーロックVS.マイクロフト

“The billiard-marker and the other?” 「ビリヤード好きとその連れかい?」 “Precisely. What do you make of the other?” 「その通り。連れをどう思う?」 The two men had stopped opposite the window. Some chalk marks over the waistcoat pocket were…

ディオゲネス・クラブ(5)

到着前にディオゲネス・クラブ内では発話厳禁の注意を受けたワトスン。受付で記帳を済ませると、シャーロックに続いてホールに差し掛かる。新聞を読むメンバーがかなりの数に上るのに、他のクラブと異なって室内はしいんと静まりかえっている。物音ひとつし…

Zhuangzi(3)

老子とともに道家の代表者とされる、荘子のことばから。遽伯玉、行年六十而六十化。 遽(きょ)伯玉(はくぎょく)、行年(こうねん)六十にして六十化す。 衛国の賢人、遽伯玉は、六十歳になるまでにその思想や態度が六十回変化した。 「衛」国というのは、…

円陣

3ヵ月ほど前、ホーチミン市の北隣ビンズオン市で女子サッカーアジア杯1次リーグの日本対ヨルダン戦が開催された。勝つか引き分ければ「なでしこ」のワールドカップ進出が決まると聞き、テレビ桟敷での応援に及ぶ。結果は、7−0。相手チームが少々気の毒に…

気になる「から」

「私は、カワイイから卒業する」 宮崎あおいを起用した、ヘアケア商品「Cリア」のCM。「から」の直前は、終止形になっている。接続助詞と解釈するのが普通だろう。「カワイイ」は「原因・理由」ということになる。「カワイイ」ことは、卒業の前提であり、「…

遠くて近きもの

「極楽。船の道。男女の中」 杉本苑子氏による現代語訳で『枕草子』百七十一段を紹介。「遠いようで近いものは、極楽。船で行く旅路。男女の仲。十万億土もの遠方と仏典には説かれているけれど、善事をおこない一心に念仏すれば、すぐさま行けるところ、それ…

ディオゲネス・クラブ(4)

シャーロックがワトスンに語るクラブの規則3ヵ条。 “No member is permitted to take the least notice of any other one.”「他のメンバーに関心を示すことは、たとえほんの少しであっても許されない」“Save in the Stranger's Room,no talking is,under an…

Zhuangzi(2)

老子とともに道家の代表者とされる、荘子のことばから。聞不言之言。 不言の言を聞く。 口には出さないことば、声なき声を聞く。 政治に携わる場合にはもちろん、交際に関しても大切な心得である。 領域を 侵犯されても 名刺出し それでは、本日のシャッフル…

ディオゲネス・クラブ(3)

『ギリシャ語通訳』に出てくる、紳士クラブに関する3回目。シャーロックの兄、マイクロフトが設立者の1人であり、ロンドンで“queerest”「最も風変わりな」クラブという設定。シャーロックは、“The Diogenes Club now contains the most unsociable and unc…

近くて遠きもの(3)

「十二月の晦日、正月の一日のほど」 杉本苑子氏による現代語訳で『枕草子』百七十段を紹介する3回目。「師走の大晦日と元日の関係も同様、近いようで遠い。暦の上では隣同士の近さなのに、実際は一年三百六十五日経過しなければ、元日から大晦日にたどりつ…

ディオゲネス・クラブ(2)

ディオゲネス・クラブは、ポール・モールに位置。べーカー街221Bからは南東へ1マイルほど。地図を眺めると、現在もOxford and Cambridge Club(年会費1100ポンド)、Royal Automobile Club(年会費1450ポンド。利用料別途)、Travellers Club(…

ディオゲネス・クラブ

『ギリシャ語通訳』には、シャーロックが珍しく身内について語る場面が出てくる。兄の存在などワトスンには初耳。驚いていると、紹介するから会いに行かないかと誘われる。即座に同意。案内されたのが、兄のマイクロフトも設立に関わったディオゲネス・クラ…

起動加速度(3)

1957年公開の映画『昼下がりの情事』。クライマックスは、パリ・リヨン駅での発車シーン。デッキに立つのは、大富豪フラナガン(ゲイリー・クーパー)。数多の女性と浮き名を流した経歴の持ち主であり、地中海沿岸の保養地に向かおうとしている。一段低…

Zhuangzi

老子とともに道家の代表者とされる、荘子のことばから。以徳分人謂之聖、 以財分人謂之賢。 徳を以て人に分かつ、之(こ)れを聖と謂(い)う。 財を以て人に分かつ、之れを賢と謂う。 人に恵む場合、徳を分けてやることがいちばん尊い。 財産を分けてやるの…

近くて遠きもの(2)

「鞍馬の九折といふ道」 杉本苑子氏による現代語訳で『枕草子』百七十段を紹介する2回目。「鞍馬山の九十九折(つづらおり)の道もじれったい。目の前に頂上が見えていながら、幾曲がりもしなければならない。その遠いこと!」 鞍馬寺に実際に出かけてみる…

小の月(2)

「西向く士(さむらい)」で済んでしまう日本語と比べると、英語での覚え方はまだるっこい。米国の小学生が少々気の毒になる。簡潔な表現が出来上がる背景には、日本語の持つ数え方の多様性が背景にある。「いち、に、さん…」の外に「ひとつ、ふたつ、みっつ…

小の月

米国には、小の月を覚えるための詩が存在する。 Thirty days hath September, April,June,and November; All the rest have thirty-one, February stands alone. 30日あるのは9月 4月、6月、そして11月 残りにはみんな31日ある 2月だけは別 “hath”…

起動加速度(2)

まだSLが客車を引っ張っていた昭和30年代、特急や急行であれば14両くらいの連結はざら。なかなか速度が上がらないから、動き出した列車に飛び乗る客をちょいちょい見かけた。加速が遅い上に、デッキのドアはロックされていない。開いたまま走行している…

マイクロフト

世界最大のコンピュータ・ソフトメーカーを思い浮かべたとしたら、ハズレ。「ソ」が1文字足りない。本日のタイトルMycroftは人名。シャーロック・ホームズの兄で7歳年上。政府機関の会計検査官をしている。『ギリシャ語通訳』に登場する際の描写を借りれば…