ウエストミンスター寺院を後にして、Victoria通りを北東に進む。えっ、西に向かってバッキンガム宮殿で衛兵交代を見るんじゃないの、という声が聞こえてきそう。観光コースなら当然そうなるべきだが、なんせ費用無用のSVでの旅。効率なんか考える必要なし。好きなところへ瞬間移動。ロンドンの地下鉄では新しいJubilee線を利用し、３つ目のBaker Streetまで乗車してみよう。最高裁を左手に見てMargaret通りを北上。人通りは多いが、歩道は広め。日本と同じ左側通行故、米国で感じる違和感はない。路面に“KEEP CLEAR”（往来の自由を確保）の道路標示。日本なら、「駐停車禁止」というところ。肯定文での表現に日本人の否定文好きを痛感。歩道上の人々が作る影は北北西だから、撮影時刻は正午前。季節はいつだろう？ 影は身長よりずっと長い。ロンドンに於ける太陽の南中高度は、夏至で約６２°、冬至では約１５°である。夏至なら、影は身長の約６割。冬至なら、影は身長の３倍以上になるはず。恐らく春分の少し前か、秋分の少し後辺りだろう。黄緑の蛍光色上着姿の警察官２人組は長袖。バス待ちの客の中には、長袖をまくり上げている中年男性や青い半袖Tシャツ姿の若い男性の姿が見られる。木々の緑から推して、秋の好日というところか。すぐに交差点。地下鉄のウエストミンスター駅は、東西に延びるBridge通りの向かい側にある。横断歩道を渡るのだが、ペンキの少なさにびっくり。横断歩道の幅を示す、２本の白い破線が続くだけの簡素さ。大阪の横断歩道には白の長方形が並んでいるが、あの長方形の両端だけがちょっぴり残っている感じである。ここまで節約すれば立派。薄茶の柱に白い梁の６階建て沿いに東へ進むと、地下鉄のマークが見える。赤丸の中に青い長方形が描かれ、UNDERGROUNDの白い文字が浮かんでいる。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『アカン言え（アカンイエ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：空港のガラス張りケースの中でも、ぷかぷかやっていられる。
