杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』四十一段。
「鶴は容姿がりっぱだし、鳴く声は天まで響く。まことにめでたい瑞鳥である。頭頂の羽毛に、赤みの混じる雀。斑鳩(いかるが)の雄。よしきりの仲間のたくみ鳥なども悪くないが、鷺は顔だちが見苦しい。目つきが鋭く、ぜんたいにかわいげのない鳥だ。しかし、『古今和歌六帖』の中の一首、
高島やゆるぎの森の鷺すらも独りは寝じと争ふものを
を思い出すと、おかしくもなる。水鳥では鴛鴦(おしどり)に惹かれる。雌雄たがいにいたわり合って、冬などかわるがわる羽の上の霜を払い落とすとか。夫婦仲のこまやかな鳥なのだろう。そういえば千鳥も、なかなか趣に富んだ鳥だと思う」
円満夫婦の象徴、おしどり。NHK『ダーウィンが来た』によると、抱卵、子育てを行うのは雌だけ。少納言の見立てとは異なり、シーズン毎に相手は変動するらしい。選挙の度に政党を渡り歩く政治屋を連想してしまう。
「ひと口」と名打てば末生り処分でき
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『人馬陶酔(ジンバトウスイ)』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:食事の用意。