「あこぎ」と読む。「阿漕な仕打ち」「阿漕な仕事」のように用いられ、「際限なく貪ること」の意。当世風に言うなら「あくどい」か。「水戸黄門」に出てきそうなことばであり、既に死語となった感は否めない。時代劇そのものが「絶滅危惧種」となっている今、フェードアウトは時間の問題だろう。皮肉なことに、ハリウッド人気作品に時代劇の痕跡が見られる。『スター・ウォーズ』に登場する“Jedi”は“jidaigeki”に由来。黒澤明の『隠し砦の三悪人』に若きジョージ・ルーカスが感激。娯楽性に富む作品を自ら撮りたくなり、宇宙を舞台に改めて構想を練ったという。話は「阿漕」に戻る。語源は、三重県津市の海浜、阿漕ヶ浦。伊勢神宮に供える魚介の漁場のため、殺生禁断の地である。ところが、密かに禁を破って「やがら」（１メートルほどの細長い魚）を得る漁師が出た。名は平次。病床の母親を養うためだったが、繰り返す内に発覚。簀巻（すまき）にされ殺されたという。八百万神が宿る瑞穂の国。神域の掟破りが厳しく咎められるのは、勢州だけに限らない。ちょんまげ時代に大和春日大社の鹿を殺せば、たとえ過失だったとしても罪人は石子詰（いしこづめ）にされた。
消費税
UPで渋滞
少し減り
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『良い地位売れる（ヨイチイウレル）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：ヒトを含めて１２科６０属１８０種。
