机に向かう時間が長くなる高校生の頃。宿題や問題集を片づけていると、どうしようもなく眠くなることがある。昼間体育で水泳があったりすると顕著。そんな時コーヒーなどの飲み物よりも覚醒効果があったのが、ちょっとした運動。腹筋・背筋運動をしたり上向きに寝ころんでバーベルを挙げたりする。バーベルといっても、小型トロッコの車輪。重さは１０キロしかない。こいつを片腕で１日に最低５００回上げ下げする。気がつくと握力は７０キロを超えていた。学力じゃなく握力つけてどうするの、まちゃつ！ 素早さはともかく腕力はついた訳。ところが、体力測定で背筋力を計測すると結果が思わしくない。負けるはずのないクラスメートが出す、１４０キロとか１５０キロに及ばないのである。どんなに頑張って引っ張っても、９６キロとか１０５キロしか出ない。謎が解けるのは、大学を卒業して３年後、旧長居陸上競技場にあったトレーニングセンタに通い始めた日のことである。基礎体力チェックの際に背筋力テストがあった。また、１００キロしか出ないのだろうな、と思って引っ張ろうとすると、トレーナの声。「その姿勢では背筋力は測れませんよ。先ず、内股になってつま先を揃える。背筋を伸ばす。もっとお尻を突き出して！ それくらい屈んだら、ここでチェーンの長さを決めますよ。腕で引っ張るのじゃなく、背筋を伸ばして！」驚いた。２００キロを超えたからである。背筋力を測るのに、中学生の時以来腕力で引っ張り続けていたとは！ 道具は正しく使わないといけないね。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『予算、散ろうよ（ヨサンチロウヨ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：メディアの出番。
