まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

星新一

紫式部の『源氏物語』、山岡荘八の『徳川家康』といえば我が国長編小説の双璧。それらの対極にあるのが、短編より更に短い小説、掌編(しょうへん)小説である。川端康成も122編を収めた『掌(てのひら)の小説』を物している。英語なら“short-short”となる。本日の話題は、「ショート・ショートの神様」と呼ばれた人物。本名は、星親一(1926年〜1997年)。星製薬創業者、星一の長男として、東京の駒込に生まれる。祖父は、人類学者で東京大学名誉教授、小金井良精。祖母は、森鴎外の妹、喜美子。歴史上の人物と縁続きという訳。東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大)附属小、東京高等師範学校(現筑波大)附属中学校、4年修了(中学は5年制だから、飛び級!)で東京高等学校(現東大教養学部)へ進学。敵性語である英語が入試科目から外れることを見越し、全く勉強しなかったらしい。飛び級できたのは、他の入試科目に集中できたからという。東大農学部から東大大学院に進み、1950年、発酵生産学Master修了。星新一の創作ショート・ショートは、1000作を超える。エロ・グロとは無縁。短いだけに、読書嫌いの子どもに打って付け。1958年発表の『おーい、でてこーい』は入試問題に使用されたり、中学生の国語教科書に掲載されたりした。台風の後、壊されたほこらの跡に底なしの穴が見つかる。0点の答案から放射性廃棄物まで、不要品をどんどん引き受けて町は繁栄するのだが…。日本が環境汚染や大量消費社会を迎える前の時代に、それらをやんわりと批判している。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『上官、用事(ジョウカンヨウジ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:数を増やすと、日本語を学ぶ外国の人が困るんじゃないの?