最近はとんと見かけない。ありふれた光景だった落ち葉焚きなど、全く目にすることがなくなった。学校にはかつて焼却炉があったし、炉までは設えていないものの、近所にも決められた焼却場所のようなものが存在した。冷え込んだ朝は、期待を込めて早めに登校していた中学時代。もちろん、勉学のためではない。お目当ては、通学路脇の建築現場。木っ端を燃やして暖を取る棟梁や配下の輪に加えて貰う下心である。真新しい「学帽」が当たりたそうにすれば、職人達に嫌がる雰囲気はない。
「おゥ、当たっていけや」
のひと言で輪が広がり、世間話に耳を澄ます。しばらく経って予鈴の時刻が近づくと、
「ワシらみたいにならんように、しっかり勉強しィや」
と送り出される。
強い口調の「しっかり勉強しろや！」
最強口調の「しっかり勉強せんかい！」
のどちらでもない。しみじみと語りかける様に実感がこもる。東京オリンピックが終わった頃のこと。規制が始まって久しい。ダイオキシンや大気汚染物質を抑制するためというから、緩和を求めても勝ち目はなさそうである。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『旬の部品（シュンノブヒン）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：元春季皇霊祭。
