吉田兼好著『徒然草』二百三十二段から。
「総じて人は、無学無芸（であるような顔）でいるのがよい。ある人の息子で、容貌・風采の悪くないのが、自分の父親の前で人と何か話をするときに、史書から引用してみせたことがあった。聞いていて利口そうには見えた。しかし、目上の前でそこまでしなくてもいいのにと思ったことであった。また、ある貴人宅で琵琶法師を招いて物語りを聞く機会があった。ところが、そこに出された琵琶には柱（じゅう）がひとつ欠けていた。作って取り付けることになったのだが、その場にいた見栄えのいい男が『古いひしゃくの柄はありますか』と言いだした。その男も琵琶が弾けるのだろう。爪を長く伸ばしている。（宮中で演奏する楽人の琵琶と違って）盲目の僧が弾く琵琶にそこまで凝ったことをする必要はない。その道に心得があるということを見せようとしたのであろうか。側にいて聞きづらかった。『ひしゃくの柄はヒノキだから、琵琶の柱には向いておりません』とある人が仰った。若い人は、ちょっとのことでよく見えたり悪く見えたりするものだ。（だから、むやみに自分の知識・才能を見せびらかして浅薄さを暴露させないように無学無芸を装うことが肝心である）」
コーチャンのチクリでK栄運が尽き
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『調べず、寿司分るんよ（シラベズスシワカルンヨ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：始めたときの真剣な決心を忘れるな。
