本年１０月某日、NHKのBSでの放送。C・イーストウッド制作・監督作品。２００８年公開。自ら、主人公のウォルト・コワルスキを演じている。ウォルトはポーランド系アメリカ人。朝鮮戦争に従軍。戦功勲章を授与されているが、当時の行為に良心の呵責を受けてもいる。自分の価値観に忠実。と言うか、周囲からすればかなり偏狭。２人いる子どもの家族とも関係がぎくしゃく。フォードの組み立て工を勤め上げ、こぢんまりした自宅の手入れをしながら余生を送っていたが、妻に先立たれる。映画は、カトリック教会での葬儀の場面から始まる。
舞台は、近年のデトロイト。日本車の台頭。レイオフ、解雇。次々に転居していく白人の同僚。職工達が暮らし、それなりに調和のとれた街並みが歯の欠けた櫛同然となる。スラム化し、治安も悪化。代わりに住み着いたのが、有色人種の難民や移民。芝の手入れさえ怠るから、周囲は荒れ放題。犯罪行為に走る連中も、アフリカ系とアジア系が占める有り様。ここまで書くと、トランプ候補を応援した有権者の気持ちが分かったような気になる。が、プロットを追うのはここらで止めにし、登場する車種に話題を振る。まだご覧になっていない方の楽しみを奪う結果を招いては詰まらない。
十億の肺が大気の清浄器
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『カネ、人、友人、無視。（カネヒトユウジンムシ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：十年経てば随分変わる。
