まちゃつの徒然日記

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勤番侍の江戸生活マニュアル(2)

青木直己著『下級武士の食日記』NHK出版から。
「全国から江戸に集まった勤番侍には、いろいろな苦労があったようです。紀州藩の付家老安藤氏に仕えた侍医原田某は、勤番侍が田舎者と侮られぬよう、また銭一文でも安上がりに生活できるように、自らの体験にもとづいて江戸の習慣や食べ物などについて書き残しています。題して『江戸自慢』。(略)勤番侍の食生活は自炊が基本です。『江戸自慢』にも、勤番部屋の竈(かまど)という文句があるので、御長屋には竈があって煮炊きをしたのでしょう。また、七輪も手軽な煮炊きの道具でした。節約を旨とする勤番侍は、自炊をするにも安価な食材を求めています。なかでも水漬けの数の子は、一年中売られており値段も至って安いので、勤番者の飯のおかずとして最上の品だとあります」
近所のスーパーでも年中、数の子を扱っている。江戸時代と異なり、かなり高価。ほんの百グラムなのに、ヒデヨ1枚では御足が不足。パートの時給では追いつかぬ「黄色いダイヤ」と化している。江戸時代が羨ましくなるが、当時の数の子が現代と同じ風味だったとは思えない。塩が貴重だったために、干し数の子として輸送。出汁もお粗末。鰹や昆布をふんだんには使えないし、みりんも甘さが不足。醤油を垂らすくらいが関の山だったろう。21世紀に暮らす幸せを実感する。


   致命傷負うよりマシどす不戦敗


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『暖気が勧誘(ダンキガカンユウ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:山間地の生活舞台。