まちゃつの徒然日記

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「荘川の里」(2)

旧宝蔵寺庫裡の屋根は、ほぼ60度と急。ある程度まで雪が積もると、自然に落下する角度なのだという。白川郷と同じだが、異なるのが屋根の形。切妻(2枚のカードを向かい合わせに立てた形)を主とする白川郷に対して、荘川では寄せ棟(台形2枚と三角形2枚とを組み合わせた形)が普通。積雪が白川郷ほど多くない代わりに、寒さがより厳しいことと関係するらしい。実際、比較的低い道路沿いでも標高は800〜900メートルに達する。冬季のマイナス10度は茶飯事。15、18と下がることも稀ではないという。屋根裏も観察可能。屋根の構造材は縄やネソ(マンサクの枝をしごき、大きな槌で叩いたもの)で結束されている。印象に残ったのは、女中部屋。1人通るのがやっとの急な階段を上がった中二階に位置。部屋の天井が低いため、立ち歩きは不可能。屈んで移動したのだろう。周囲にも天井にも窓がなく、真っ暗。通風も悪い。湿度が低めの飛騨地方とはいえ、かびの栖だったはず。奉公人に長生きは無用ということか。男衆の部屋も似たようなものだが、こちらには明かり取りが設けられている。「籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人」が頭を過ぎる。男尊女卑の縮図。同じ農村に住んでいても、厳しい身分差別のあったことがうかがい知れる。


   甘いのと
   交ぜて酸いのが
   上手く売れ


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『用心あり(ヨウジンアリ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:白砂と十五の石。