「月は有明。東の山の端にほそうて出づるほどあはれなり」
杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二百二十八段。
「月は、有明のほっそりとした姿で、東の山ぎわにかかるのが、いちだんと哀れふかい」
庶民は、意見を異にしただろう。「光害」で星の観測が難しい現代とは異なり、陰陽師の活躍する中世の夜は恐ろしく暗い。闇夜だと、0.007ルクスしかないという。正に「鼻をつままれても分からない」状態である。一方、満月が照らす地面の明るさは0.2ルクス(1メートル離れた位置で0.2カンデラ:ごく小さなロウソクを点した感じ)に達する。灯火無しでも、かすかに周囲の様子が分かる。中世の暗さを体験するなど、当今は困難。山中で明かり無しのキャンプをやってみれば、類似体験ができるかも。満月の有り難さを実感するはずである。
号泣で
査定UPの
下心?
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『和式用地(ワシキヨウチ)』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:オングル島。