まちゃつの徒然日記

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時奏するいみじうをかし

杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二百六十九段。
「宮中で夜警の武士が時刻を奏上するのを聞くのは、趣ふかくおもしろい。寒さきびしい冬の夜など、ごろごろと沓を鳴らしながら摺り足で近づき、悪魔払いの弓弦を音高く鳴らして、「何のなにがし、ただいま時刻を申し上げます。丑(うし)の三刻(みつどき)です」あるいは、「子(ね)の四刻(よつどき)です」などと、遠くから伝わってくるような独特の音声で告げ、清涼殿の小庭の杭に時の簡(ふだ)をさしこんで去る。局に臥(ふ)しながらその声を聞いていると、しみじみ夜の更けたのを感じる。民間では、「子九つ」「丑八つ」などと鄙(ひな)びた言い方をするようだが、宮中ではいつの場合も、「四つ」に該当するときだけ、簡を杭にさすのである」
子の刻(午後11時から午前1時)、丑の刻(午前1時から3時)だけでは大雑把すぎて困ったからだろう。およそ30分ごとに更に細かく「一つ」「二つ」「三つ」「四つ」と分けていたらしい。丑の三刻なら、午前2時から2時半に相当する。ところで、夜警自身はどのようにして伝えるべき時刻を知ったのだろう。漏刻か、それとも線香か?


   ヒト無しで始まる宇宙ヒト無しで
   終わるとしてもつゆ不思議無し


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『別の道来た(ベツノミチキタ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:天皇機関説