捨てる神あれば拾う神あり。途方に暮れるはずだったシルバーカップルに助っ人が現れた。環境事業局の軽トラである。ボンネット前に横付けすると、すぐにケーブルを接続。何かとお騒がせの多い職場だが、困っている人を見過ごしにはできない質の職員もいるということ。きびきびと行動する様は心強い。ややあってドライバーがぺこぺこ。エンジンが掛かり、礼を述べているのだろう。颯爽と回収現場に向かう職員。一件落着。件のPリメーラも目出度く出発進行、とはならなかった。何の呪いか、止まったまま！ 今時珍しいマニュアル車だったか。クラッチ操作を誤り、再びエンストを起こしてしまったのかもしれぬ。杖を携えた女性に続き、ドライバーも再び車を降りる。運転席ドアを開けたままハンドルに手をかけると、独りで車を押し始めた。通行の妨げとなりにくい場所まで移動させるつもりだろう。だが、動かない。非力ということもあるのだろうが、道が若干上り勾配になっている。通りすがりの人々にスイッチが入ったように思えたのは、その刹那である。黙って鞄を歩道に置き助手席側を押し始めたのは、駅から出てきたスーツ姿の男性。後部に取り付いたのは、赤いTシャツ。自転車で通りかかった爺さんも加わると、車はあっという間に医院の東側に移動を完了した。無関心ばかり喧伝されるが、大阪も捨てたものではない。
「じゃぶじゃぶ」と「先送り」とで延命じゃ
強い毛生えるどこかの「心臓」
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『しかも最後の自宅だね（シカモサイゴノジタクダネ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：万事金の力。
