まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

おほきにてよきもの

「いへ。ゑぶくろ。ほふし」
杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二百三十三段の後半。
「大きい方がよいもの。家、弁当入れの袋、法師」
大きな家で話題となったのは、鎌倉の「みの御殿」。2千5百坪超とか。少納言が憧れそうな邸宅だが、セキュリティ対策が大変だろう。平安時代と異なり、光熱費や固定資産税もそれなりの額に上るはず。維持費が高くつく上に相続税が心配となるレベルなら、買い手も限られてくる。「もんた」並にがっぽり稼ぐ向きには関係ないのだろうが、分相応の広さが一番良い。「ゑぶくろ」は「餌袋」。菓子や乾飯などを入れる、携帯用の袋。「餌」には違いないが、身分の高いお方にしては随分と直接的な物言い。レストランで食べきれない場合、米国人は“doggie bag”に入れて持ち帰る。人が食べてもいいのだが、「犬」用と言うところが「餌袋」に似る。少納言が出会いそうな法師は、身分の高い官僧ばかりだったはず。彼岸会、盂蘭盆会などの法会では、さぞ立派な衣装で現れたのだろう。加えて図体が大きければ、更に見栄えがよくなる。国賓を迎える際の儀仗隊も同様か。各国とも体の小さい兵隊は一人もいない。少納言の言う通り、見栄えを優先したいからに違いない。


   築地出て
   ソウルで売るしか
   ない「アカヒ」


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『不倫数える(フリンカゾエル)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:横柄で威張った態度。