まちゃつの徒然日記

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『高津の富』(2)

天保年間以前のこと。大川町の宿屋に田舎臭い格好をした熟年男性が現れる。所持金は一分だけ。しばらく逗留し飲み食いしたら、とんずらを決め込む腹積もりのけしからんシニアである。「鳥取の大富豪」と自称。2万両の取引のため来阪などと、ほらを吹きまくる。亭主も御上さんもお人好し。額面通りに受け取り、「客」を福の神扱いする。上方落語は、神社の境内など屋外で演じられたのが起源。面白くなければ、客はプイッと行ってしまう。食い逃げ犯が大阪の在ではなく鳥取出身なのは、浪速っ子の聴衆を悪し様には言えなかったからか。亭主危うしだが、ストーリーはそちら方面には展開しない。宿屋のあった大川町を探してみるが、大阪市内には見当たらない。住居表示法による、地名改悪の結果だろう。現在の町名で言えば、北浜四丁目辺りだという。市役所南で土佐堀左岸が該当。住友ビルやミズノ大阪店を思い浮かべれば、当たらずとも遠からず。米相場が開かれる堂島が近いから、当時は堂島川も土佐堀も両側に諸国の蔵屋敷がびっしり。全国から人が集まる。大川町辺りにも宿屋が軒を並べていた可能性が高い。


   共和制
   掲げて独裁
   三代目


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『自分用地(ジブンヨウチ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:いくつかに区切って売る土地。