Bオレで洗顔を済ませ、改めてバスを眺める。どの窓にもカーテンが引かれ、静まり返っている。行き先は「ネズミ園」。翌日はじけるためには、若人でも体力温存に努めなければならないか。すぐに自車には戻らず、気分転換にぶらぶら歩く。明かりの点った小屋に向かうとバス停だった。「東名日本平」とある。三畳ほどの空間は透明の壁に囲われ、引き戸が設えられている。雨風を避けるために必要なのだろう。始発までは４時間以上あるから、もちろん乗客の姿はない。代わりにといっては変だが、モスラの子ども５頭が中でじっと羽を休めている。外側にはもっと多くの仲間がへばりついている。女性でなくても、入るのを躊躇するだろう。喜んで近づくのは、ヤモリの類くらいか。後席の窓を遮光し、シートを倒した。目覚めると７０分が経過、時計は２：１０を表示している。E鉄バスの姿はない。窓ガラスとボディを濡れ雑巾で手際よく拭い、再び洗顔。月は傾き始めている。２：２５、本線に戻る。晴れた日の昼間なら富士が拝めるポイントなのだが、沼津の街の灯が駿河湾越しに輝くだけである。
「臭い」だけ
だった「育ち」が
「声」放ち
それでは本日のシャッフルクイズ。
『県に扮す（アガタニフンス）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：カブール、ヘラート、カンダハルなど。
