まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

State of Missouri(11)

作家の名前など小学生は気にも留めない。読書は、学校の図書館で面白そうなタイトルを探すことから始まる。『王子と乞食』を読んだのは、そんな3年生の春。マーク・トウェインの作品だと知るのは後のこと。舞台は、16世紀のイングランド。日本では、信長13歳、秀吉10歳、家康5歳。4年前に鉄砲が伝わり、2年後にはザビエルが鹿児島で布教を始める頃である。Prince Edwardと乞食のTom Cantyは共に10歳。ひょんなことから宮殿で出会った2人は、互いに瓜二つであることに気付く。おふざけで衣服を取り替えたのが物語の発端。ほんの短時間のつもりだったが、元に戻れなくなってしまう。ボロを纏ったまま王子として振る舞うエドワードは、世間から「頭のおかしい」子どもの扱いを受け、命まで狙われるはめに陥る。危機を救うのは、没落貴族Miles Hendon。寝食の世話をしてくれるだけでなく、家来として接する。のみならず、エドワードの身代わりに鞭打ちの刑にも服する。一方のトム。finger bowl(食事の前に指を洗う鉢)の水を飲んでしまうなど、宮殿での慣れない生活に四苦八苦。中身はともかく外見上は王子だから、エドワードよりは気楽な稼業。ハッピーエンドに持って行くトウェインの構想が見事。馬車に納まり戴冠式に向かう途上、入れ替わりに気付いた母親がトムに駆け寄ろうとする。王位を維持するため、実母を無視してしまうトム。だが、わきおこる悔恨の情に「真の国王は、あのお方です」とエドワードを指す。1881(明治14)年、カナダでの初版というから、まちゃつが読んだのは80年後のことである。


   徒歩ならば一日かかる道のりを
   二時間ちょいで駆ける脚力


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『ガキが止める(ガキガトメル)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:自分の気持ちにやましさを感じる。