依存症の上、ケチな性分。歳を重ねる内に、ちびちび飲むようになっている。が、高級品を目の前にすれば別。ぐいぐいやる「浅ましさ」が頭をもたげてくる。“Can I have seconds?”“Oh,it's yours. Help yourself.”我ながら始末に負えない。あまりの旨さに「仕返し」（「お返し」やろっ！）を考えた。酒蔵に隠し持っているOld Parrキングサイズを差し出すと、１杯やるだけでいいと言う。ところが、開けてびっくり玉手箱！ 珍事発生である。キャップをひねっただけで、臭いが鼻を突く。まるで薬品。１本１万円だった頃のジョニ黒を富士山にたとえると、ヒマラヤの高峰並みだった時代がある代物だ。信じがたいことであるが、K百貨店で購入した品である。こんな物を人に勧める訳にはいかない。人気に便乗して、品質の悪い商品を生産していたのだろうか。待てよ、生産者も輸入元も被害者か。瓶だけが本物であり、中継地で中身が別物と詰め替えられた後に輸入された可能性も捨てきれない。実際、詰め替え防止用の「玉付き」タイプではない。いやいや、そのどちらでもないか。フルーティなGlenfiddich １５yearsをいただいた直後である。上品な菓子と駄菓子とを食べ比べしたような衝撃が鼻や舌を麻痺させたのかもしれぬ。いずれにしろ「ぐいぐい」ではなく、「ちびちび」で消費することになりそうである。
颪吹くビルの谷間の二階建て
リコーの後にクロネコの入る
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『髭を剃るカメ（ヒゲヲソルカメ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：表立った行動をせず、気付かれぬようにしている。
