誕生日が近づいた花金にGTAが購入してくれたシングルモルト。瓶の形状が独特。三角柱に近い。ご本人は１２年物しか買わないのに、１５年物とは大盤振る舞い。親孝行なことである。涙ちょちょぎれるアルヨ。大麦をビールとほぼ同じ手順で発酵。ポットスチルと呼ばれる蒸溜機にかけること２度。生み出された無色透明な液体をシェリー樽に詰めたのは、一番若いものでも１９９７年ということになる。当時は空前の海外旅行ブーム。日本人の年間出入国者数の合計が３３６０万人に達した。バースデイにはちょっと早いが、そんなことを思い起こしつつ祝杯をあげることにした。肴は、トフコさんが用意してくれた生ハムのマリネとお造り。即、パブロフの犬状態。樹脂製キャップがかぶさる１２年物とは異なり、１５年物にはコルクの栓に鉛のシーリングが施してある。気が急くからか、上手く剥がせない。「シーリング外す間もはやりつつ」の心境。（まちゃつ、山口誓子の作品『スケートの紐結ぶ間もはやりつつ』のパクリと違うか？）琥珀色の液体をグラスに注ぎ、軽く回転させる。ブドウのような甘い香りが立つ。少量を口に含むと、雑味もないし、ぴりっと舌を刺すこともない。ただ、まろやかさが口中に広がるのみ。大麦が原料だとはとても思えぬ仕上がりである。
手つかずの森見つけたとズク飛来
巣作り始まるY倉の鼻
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『通信や利子（ツウシンヤリシ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：写真に写ると、普段と違うことも起こる。
