まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

手紙

採点すると低得点となるものの、感動的な作文「私は船長になりたいのである」(1/26/2012付日記)の原文を掲載することは、残念ながらできない。高評価を与えたい文章なのに、低い得点にせざるを得ないジレンマを感じてもらいたい。代わりに野口英世の母、シカが英世に宛てた手紙を引用する。たどたどしい文面は無学故。産婆が国家資格となった際、副業を続けるため受験を決意している。近隣の住職から文字を習い始めるのは、五十路を前にしてのこと。栄達しロックフェラー研究所に勤務する英世に帰郷を促す文面は、目から「汗」の感動作。英世にももちろん通じたであろう。直後に15年ぶりとなる最後の帰国を果たしている。なお、「烏帽子」は、金の催促をする人物のいる集落の名。栄昌様は隣人。

おまイの。しせにわ。みなたまけました。わたく
(お前の出世には皆たまげました。わたく)
しもよろこんでをりまする。なかた
(しも喜んでおりまする。中田)
のかんのんさまに。さまにねん。よこもりを。い
(の観音様に毎年夜籠りをい)
たしました。べん京なぼでも。きりかない
(たしました。勉強なんぼでもきりがない。)
。いぼし。ほわこまりをりますか。おまい
(烏帽子には困りおりますが、お前)
か。きたならば。もしわけかてきま
(が来たならば、申し訳ができま)
しょ。はるになるト。みなほかいドに
(しょう。春になると、みな北海道に)
。いてしまいます。わたしも。こころ
(行ってしまいます。わたしも心)
ぼそくありまする。ドかはやく
(細くありまする。どうか早く)
きてくだされ。かねを。もろた。こトた
(来てくだされ。金をもろうたこと、だ)
れにもきかせません。それをきかせるト
(れにも聞かせません。それを聞かせると)
みなのまれて。しまいます。はやくき
(みな飲まれてしまいます。早く来)
てくたされ。はやくきてくたされ
(てくだされ。早く来てくだされ。)
はやくきてくたされ。はやくきて
(早く来てくだされ。早く来て)
くたされ。
(くだされ。)
いしょのたのみて。ありまする
(一生の頼みでありまする。)
にしさむいてわ。おかみひかしさむ
(西さ向いては拝み、東さ向)
いてわおかみ。しております。き
(いては拝みしております。北)
たさむいてわおかみおります。
(さ向いては拝みおります。)
みなみさむいてわおかんておりま
(南さ向いては拝んでおり)
する。ついたちにわしをたちをし
(ついたちには塩断ちをし)
ております。ゐ少様に。ついた
(栄昌様についた)
ちにわおかんてもろております
(ちには拝んでもろております)
る。なにおわすれても。これわす
(る。何を忘れても、これ忘)
れません。さしんおみるト。いただいております
(れません。写真を見ると戴いております)
る。はやくきてくたされ。いつくるトおせて
(る。早く来てくだされ。いつ来ると教えて)
くたされ。これのへんちまちてをり
(くだされ。これの返事まちており)
まする。ねてもねむられません
(まする。寝ても眠られません。)


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『皿、曲らむ(サラマガラム)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:インド料理に使用。