まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

“Driving Miss Daisy”

物語は、47年型クライスラー・ロイヤルが隣家の庭にバックで突っ込む場面から始まる。自損事故を起こすのは、ユダヤ系未亡人Daisy Wertham(演じているのは、アカデミー主演女優賞を80歳の最高齢で獲得するジェシカ・タンディ)。老齢故のギア操作ミスが原因。デイジー・ワサムは貧しい環境から苦学した経歴を持つ元教師。郊外の高級住宅街で定年後の余生を静かに送っている。息子Boolie Werthamは、やり手の実業家。家業の綿紡績業の規模を次々に拡大。地元アトランタでは名士の1人。結婚し、車ならすぐの距離にいる。その屋敷が凄い。正面には白亜の柱が並び、アメリカ人なら誰もがあこがれそうな南部風の大邸宅に居住。金は唸るほどあるから、自宅にはもちろんのこと母親宅にも家政婦(アフリカ系のアイデラ)を雇い、身の回りの世話をさせている。舞台となったアトランタは広い。美容院など、どこへ行くにも車は必要。だが、事故を重ねる母親に保険の引き受け手はない。一計を案じたブーリーは、chauffer(お抱え運転手を表すフランス語。発音はショウファー)を新規に雇用。雇われたのは、モーガン・フリーマンが演じるアフリカ系男性ホーク。意固地で頑固なデイジーは、お抱え運転手を当初は毛嫌い。周囲から成金と思われるのを極度に嫌っているからである。が、品の良さ、穏やかさ、それに明るさとを併せ持つホークは、次第にデイジーの信頼を勝ち得ていき、最後には親友と呼ばれるまでの関係を築く。2人の絆を縦糸に、四季の風景、高級車の変遷、公民権運動、偏見、差別、死などが横糸として淡々と織り込まれていく。1948年からの25年間(日本では、食料不足に陥った戦後の混乱期からオイルショック頃までに相当)を描く秀作である。
NHさん、Happy Birthday!


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『伊賀者を産め(イガモノヲウメ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:相手に意を通じるには、口以上に…。