映画“October Sky”の舞台、炭坑町Coalwoodが所在する州である。州都はチャールストン。北はペンシルベニアとメリーランドに、東と南はヴァージニアに、西はオハイオとケンタッキーにそれぞれ接している。えっ、そんな説明では分からんてか？ 首都ワシントン西方にあり、中学校で習う、アパラチア山脈中央部に位置するでーっ。州の境が河川や山地のため曲線が多く、直線になることの多い合衆国に於いては異色の存在。全米一「へんてこりんな形の州」の異名も持つ。南西方向に向かって泳ぐカエルを真上から眺めた形に見えなくもない。その口の辺りにあるのがコールウッド。炭坑の最盛期には２千名の人口を誇った「町」であったが、現在は衰退し行政権を持たない集落と化している。“West”の名が示すように、１８６３年にヴァージニア州から分離・独立。州西部にはアイルランド系移民が多く、東部のイングランド系としっくりいかなかったのが理由のようである。端的な例は、奴隷制に対する態度。東部は賛成で、西部は反対だったという。南北戦争時には、東部が南部同盟に加担したのに対して、西部は北部連邦に残留している。起伏の多い山地に位置するため、人口は１８０万人と少なめ。９５％がヒスパニック以外の白人。人種差別の少ない州なのに、アフリカ系の割合は３％と「超」少なめ。理由は、全米でも最下位に位置する所得水準の低さにある。白人でさえ貧しいのであるから、アフリカ系がチャンスを拾おうとしてもなおさら厳しいのが現実である。生まれて３ヵ月しか居住しなかったらしいが、『大地』で知られるノーベル文学賞受賞者のパール・バックが生まれたヒルズボロもコールウッドから近い。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『同盟言うユキ（ドウメイイウユキ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：船舶や航空機に備え付けられている。
