ペーダ先生ご使用教材のJoey Adams著“The Borscht Belt”には、ユダヤ系アメリカ人の避暑地Catskillで名を揚げた芸能人が多数登場する。コメディアン兼俳優で、クイズ番組司会者として名を馳せたJan Murray（１９１６年１０／４〜２００６年７／２）もその１人。ペーダ先生より５年早く生まれ、１２年長生き。ニューヨークに生まれ、富豪が多く暮らすビバリーヒルズで亡くなる。長命だったため、８人の孫と２人のひ孫とに恵まれる。幼い頃からコメディに関心を持ち、地元ブロンクス区の劇場で仕入れたお笑いの定番を母親の前でよく実演してみせたという。母親は寝たきりの生活だったから、さぞ喜んだことであろう。１８歳の頃には既にピン芸人として寄席に出演。キャッツキルにやってくるユダヤ系の間で人気が高まる。１９５０年代初めには、ラスベガスのホテルに出演する常連組に名を連ねている。自然な流れでテレビ界に進出。その話術で“Blind Date”“Dollar a Second”“Treasure Hunt”などのクイズ番組の司会を担当、と書いても意味不明やろうなぁ。例えば、“Dollar a Seconnd”であれば、出場者は大方がペア。番組名の通り、クイズに答え続けられる限りは１秒毎に１ドルがもらえる。ただ、間違えると、ゲームが終わるだけではなく罰がある。たいていは女性がクイズに答え、罰を食らうのは男性の役回り。小型特設プールの滑り台に座らせられる。女性が間違えると、プールにザッブーン。ロープで吊り上げられるバージョンもあった。下着は身につけているが、ズボンだけが床に残るというもの。ペーダ先生の掟“Don't be vulgar.”「低俗に陥るな」が、５０年代の馬鹿番組に由来するのかどうかは不明。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『ランク愛す（ランクアイス）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：普通もものより大きい。スプリングを設け、寄りかかりがある。
