ペーダ先生ご使用教材のJoey Adams著“The Borscht Belt”に多く登場するのは、ユダヤ系アメリカ人。コメディアン兼俳優で、売れっ子司会者でもあるMilton Berle（１９０８年７／１２〜２００２年３／２７）もその１人。ペーダ先生より１３年早く生まれ、８年長生きしている。ミルトン・バールの凄さを語るのに手っ取り早いのが、司会者としての年俸。三大ネットワークの１つNBCは、１０万ドル３０年契約を締結。コメディ番組“Texaco Star Theater”（１９４８年〜１９５５年）で「ミスターテレビジョン」「ミルティおじさん」の名をほしいままにしていた１９５１年のこと。MLBニューヨークヤンキーズの花形外野手、ジョー・ディマジオ選手の年俸と同額である。当時は１ドル３６０円。日本円に換算すると、年俸は３千６百万円。はがき５円、入浴料１２円、初任給は６５００円の時代である。今に置きかえるなら、Mもんたを想像すれば当たらずとも遠からずか。本名はMilton Berlingger。ハーレム地区にある、エレベータなしの５階建て集合住宅にユダヤ系米国人として生まれている。父モーゼスはペンキ・ニスのセールスマン。アマチュアの大会に出場し優勝したのがきっかけで、芸能界入り。５歳でサイレント映画『ポーリンの危難』に出演。「走行する列車から投げ落とされる役だよ」と聞かされ、怯え続ける。「ポーリンが命を救ってくれるんだよ」という監督のことばも効果はない。決定的瞬間だけは、もちろんボロ切れで作った人形を投げて撮影する。バールの自叙伝によれば、現在でもそういったことを気の毒がるコメディアンは大勢いるという。外にも子役としていくつもの映画に出演。顎足付きでハリウッドに出かけ、ダグラス・フェアバンクスやチャップリンらとも共演を果たす。８歳の時、子役養成学校に入学。１２歳、ミュージカル喜劇“Florodora”で舞台デビュー。好評を博した舞台は、アトランティックシティからブロードウェイへと進出。ラスベガス、映画、ラジオ、テレビ、などでの芸能生活８０年に及ぶ喜劇人生の幕が開く。生涯に４度結婚。初めは、同じ女性と２度結婚し２度離婚。破綻の原因は、ミルトンの母親にあったらしい。母親はミルトンがデートに出かけるのを嫌がりはしないものの、同じ女性とのデートが４度以上に及ぶと関係を終わらせようとしたという。２００１年４月、結腸に腫瘍があることを公表。翌年３月、ロサンゼルスで逝去。
S也Hさん、Happy Birthday!
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『知事言うもんだ（チジイウモンダ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：悪者などを一度にみんな捕らえる。
