NHKのスポーツニュースで以前から気になっている部分がある。テレビにもラジオにも文字ニュースにも共通。視聴者にとっての新情報を後出しし、既知の情報を最初に並べ立てる語順がそれ。特に、頼るものが音声だけのラジオ放送で顕著。例えば、９／２８／２０１１「BSニュース」なら以下の具合。
「マリナーズのイチロー選手は、１番・ライトで先発出場し、１回の第１打席でレフトへ今シーズン１８４本目のヒットを打ちました。しかし、この後の打席はいずれも内野ゴロに倒れ、イチロー選手は４打数１安打でした。試合はマリナーズがアスレチックスに７対０で敗れました」
チームの勝敗よりも個人成績を先に伝達するのは如何なものか。「和して勝つのはアマ、勝って和すのがプロ」なのである。プロ野球の結果を伝える場合でも、中田翔のバッティング成績を述べた後にファイターズの勝敗を付け加えたりはしない。視聴率を気に病むディレクターに百歩譲ったとしても、最後の一文だけはいただけない。「試合は」、「マリナーズが」、「アスレチックスに」のいずれも聞いている側にとっては既知の情報である。最後の「敗れました」だけが視聴者にとって新情報なのに、最後まで「お預け」状態に置かれる。せめて、「マリナーズはアスレチックスに敗れ、スコアは７対０でした」くらいに出来ないものか。JR西日本による昨夏の公共マナーキャンペーン「キャリーバッグはソバに！」に倣い、「news valueは先に！」とつぶやくまちゃつである。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『親切いう家（シンセツイウイエ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：communications satellite。
