熊本県A市には現在でも公営競馬場がある。まちゃつがちょろちょろしていたのは、半世紀以上前のこと。もちろん馬券を買ったりはしない。７歳まで目と鼻の先に居住し、小走りなら場内に入るのに１分もかからなかったからである。レースの開催日が近づくと、普段は空っぽの厩舎に各地から競走馬が運ばれてくる。当然、厩舎には入れてくれないのであるが、すぐ近くでサラブレッドを見ることは可能だった。見上げるときれいな目が印象的。衝撃だったのは放尿。水道の蛇口全開状態である。午前５時頃より調教師に引かれて散歩が始まる。同じ馬ではないのだろうが、自宅前の未舗装路を何度も南北方向に行ったり来たり。パコパコの歩行音で早朝から目が覚めるだけならよいが、必ず置きみやげがある。固体の排泄物が始末されずに放置されているのだ(T_T)。ハエがたかったのを登校途中に観察すると、消化されずに出てきたワラらしきものも確認された。開催日が日曜祭日に当たると、食べ物を中心に多数の屋台（３０ほど）が出店する。午前９時過ぎに必ず流される曲があった。「♪タンターン、タタタタンタンタン、タタタターンタタン…」曲名がヴェルディのオペラ『アイーダ』の凱旋行進曲だと分かるのは、ずっと後のこと。５年前に正面南に停車し、辺りをうろつく。穴ぼこだらけの地道に雨でも降れば、ぬかるみが出現する当時の道路は、片側２車線の国道に様変わり。この５０年で日本の道路事情が激変したのを実感する。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『火の出口よ（ヒノデグチヨ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：黄熱病の研究。
