まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

「敗軍の将、兵を語らず」

人生の栄枯盛衰のはかなさを表す故事に「一炊の夢」がある。「邯鄲の夢」ともいう。その邯鄲を都とする趙(403B.C.〜222B.C.)に李左車(りさしゃ)という名参謀がいた。後に趙・魏・燕・斉を滅ぼすことになる漢の武将、韓信の軍が趙に迫った時のこと。宰相陳余(ちんよ)に対応策を問われた李左車は、挟撃策を進言する。漢軍が趙を攻める際にどうしても通過せざるを得ない井徑(せいけい)の隘路で漢軍を挟み撃ちにし全滅させる作戦である。ところが、儒者であり正々堂々と戦うことを信条とする陳余にはねつけられてしまう。趙軍は惨敗し、陳余は討ち死に。内通者の連絡で李左車の策を知った韓信は、李左車の才能を惜しみ生け捕りを命じる。軍師として待遇した後、燕・斉を攻撃する策を尋ねる韓信に述べた李左車のことばが今日のタイトル。
敗軍之将、不可以言勇。
敗軍の将は、以(もっ)て勇を言うべからず。
敗れた将軍には、武勇を説く資格がない。
と、一旦は断るものの、韓信が熱心に教えを請うと
智者千慮、必有一失。智者の千慮にも必ず一失あり。
愚者千慮、必有一得。愚者の千慮にも必ず一得あり。
と述べ、自分が愚者だと断った上で
韓信の兵は消耗しているから、暫く休ませる。
韓信の威光は、燕・斉にも達する。
趙を平定したら遺族に施しを行い、その兵で一旦燕を攻撃する。
後にこれを懐柔し従わせる。
斉にも同様に対処する。
との策を伝授したという。韓信がその通り実行したことは言うまでもない。「敗軍の軍師、勇を語る」と覚えるべきかもね。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『多少歳いく(タショウトシイク)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:本名は厩戸皇子