まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

恩師、Pehda先生(210)

映画通のペーダ先生に推薦され、“Paper Moon”を見に行った。1974年のこと。舞台は、世界恐慌下の中西部。始まりは埋葬シーン。交通事故死した被葬者は酒場で働くシングルマザー。遺児アディー(テイタム・オニール)と牧師を含めて参列者は4人と寂しい。棺は既に穴に収められており、後は土をかけるばかり。そこへボロ車で駆けつけるのが、モーゼ(ライアン・オニール)。未亡人を狙い聖書を巧みに高値で売りつけたり、寸借詐欺を重ねたりの、いわばペテン師。故人との関係は浅くなく、アディーの父親である可能性も否定できない立場。アディーを叔母のいるミズーリに連れて行くよう牧師から頼まれたのをよいことに、加害者の兄から示談金として早速200ドルをせしめ新車に乗り換えるそつの無さ。厄介払いをしようとアディーを列車に乗せようとするが、したたかなアディーの発言に計画は頓挫。聖書を売りながらの旅が始まる。二人三脚となると「仕事」は増収。モーゼが誤って警官宅を訪ね「仕事」の中身がばれそうになると、すかさずアディーが割り込み「教会へ行ってママに祈る時間だよ」と助け船を出す。貧しい未亡人だと無料で渡し、宝石を身につけシャンデリアを持つ金持ちだとふっかけるという具合。まちゃつの記憶に残るのは、モーゼが寸借詐欺を働く場面。
ドラッグストアーに入る。
アディーに15セントのリボンを買ってやり、レジで5ドル紙幣を出す。
女主人が、リボンとお釣りの4ドル85セントをレジ台横に置く。
小銭の85セントをポケットに突っ込み、リボンをアディーに渡す。
台上に残った1ドル紙幣4枚に自分の出した1ドル紙幣を加え、5ドル紙幣との両替を頼んだら5ドル紙幣を1枚受け取る。
(ここまでは何もおかしいところはない)
女主人が確認のため、1ドル紙幣を1枚、2枚…と数え始め5枚となった瞬間に、「やっぱり10ドル紙幣の方がいいや」と言って5ドル紙幣を差し出す。ペテン師は5ドルしか出していないのであるが、5枚まで数えた女主人の頭の中では(自分のお金5ドル+相手が出した5ドル=10ドル)という計算式ができており、10ドル紙幣を渡してしまうというもの。
4ドル85セントの儲け。15文しか持っていないのに価格が16文のうどんを食べてしまう、落語の「時うどん」と同じ仕掛けだ。したたかな女の子アディーを演じるのは、わずか9歳のテイタム・オニール。1973年度アカデミー助演女優賞を獲得した。テイタムの最年少受賞記録は、当分破られそうにない。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『三度縫う気?(サンドヌウキ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:特長は腰。