まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

長野政雄

北海道の名寄盆地と上川盆地の間に塩狩峠がある。道北(天塩)と道央(石狩)とを隔てる峠で、旭川からは北へ約20キロメートル、名寄からは南へ約40キロメートルの直線距離にある。現在は、R40、JR北海道宗谷本線、道央道のいずれを使っても楽々と越せる平凡な峠である。だが、JRの呼び名が国鉄(昭和24年から)でも鉄道省(大正9年から)でもなくまだ鉄道院であった1909(明治42)年、20パーミル(1キロメートル進む間に20メートル上昇又は下降)の急勾配はSLにとって難所であった。2/28、補機(後押し機関車)無しで塩狩峠に差しかかった旅客列車の最後尾の連結がどうした訳か外れてしまう。暫くは惰力で進むものの、上り坂故客車はやがて停止。後退を始めてしまう。偶然その車両に乗り合わせていたのが、鉄道員の長野政雄。当時の客車は両端がデッキになっている。異変に気付いた長野はデッキに飛び出し客車の非常ブレーキを操作。だが、車両は停止しない。それどころか、乗客を乗せたままバックし始めた最後尾は下り坂を加速する勢い。カーブに差しかかれば脱線転覆を免れない、と判断した政雄は自ら体を投げ出し車輪の下敷きに! 長野は殉職。客車は停止。乗客に怪我人は無かったという。長野政雄は敬虔なクリスチャン。現場には当時、駅はない。だが、その後設けられたJR塩狩駅には彼の顕彰碑が建立されている。合掌。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『何か、訳が…(ナンカワケガ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:都道府県名。