まちゃつの徒然日記

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マン島

グレートブリテン島アイルランド島との間のアイリッシュ海。その中ほどに本日話題のマン島がある。淡路島くらいの大きさの英王室属領で、独自の通貨・法律・議会を持つ。自治権を持つが、外交・軍事はイギリス政府に委ねている。マン島語も存在するものの、通常は英語を話し英ポンドも通用するという。ちょうど半世紀前の1961(昭和36)年、ここで当時の世界最高峰ロードレース、マン島TTレースが開催される。TTは“Tourist Trophy”の略。並み居るヨーロッパの強豪メーカーを凌駕し優勝したのは、日本のメーカー・Honda。125ccクラス、250ccクラスとも1位から5位までを独占するという成績である。敗戦して16年目、東海道新幹線が開通する3年前のこと。これがどれほどの快挙であるか、乗用車と比較してみよう。1957(昭和32)年、Tヨタは乗用車の対米輸出を開始する。米国内の年間販売台数は1000万台弱。フォルクスワーゲンは10万台超を輸出している。おこぼれに預かろうとクラウンを投入。が、高速道路では置いていかれる、坂は登れないと購入した米国人は散々な目に。“Toyopet”の愛称も“Toy o' pet”(ペットのおもちゃ)と呼ばれる始末。売れたのは数台。米国内の景気後退もあり、在庫200台を抱えたまま輸出断念に追い込まれている。ご自慢のコロナで再輸出に踏み切るのは1964(昭和39)年のこと。今を時めくTヨタにも苦しい時代はあったのである。経済企画庁(現内閣府)発行の経済白書に、「もはや『戦後』ではない」の文字が躍ったのは1956(昭和31)年。日本の技術者たちの希望の灯となり、敗戦の鬱屈を払ったのは、マン島TTレース優勝ではなかったか。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『運転日和(ウンテンビヨリ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:二股。