今から７０年前の１９４１年は、日本海軍が真珠湾を攻撃し太平洋戦争が始まった年である。米国本土では同じ年にユニオンパシフィック鉄道が、とてつもなく大きな蒸気機関車（４０００形：Big Boyはその愛称）を発注した。４軸の動輪ユニットを２つ合体し、前後にそれぞれ２軸の従輪を付加した構造は、補機を使わずに３３００トンの貨物を牽引し、１１．４パーミルの急坂が待つユタ州ワサッチ山脈を越すためである。平地なら時速１３０キロメートルで疾走できたという。受注したのは、ニューヨーク州にあるアメリカン・ロコモティブ社（ＡＬＣＯ）。１９４４年にかけて２５両を製造。動態保存ではないが、ネブラスカ州オマハなど８ヵ所で現在でもその勇姿を見ることができる。１９世紀初頭（１８０４年）に蒸気機関車が発明されてから１３７年後に達成された、言うなれば金字塔。我が国で大きな蒸気機関車といえば、花形特急「つばめ」を牽引したシロクニことＣ６２形が代表に挙げられる。主要諸元を比較してその巨大さを想像して欲しい。（ ）内が４０００形のデータ
である。
全長２１．５ｍ（４０．４７ｍ！！）全高３．９８ｍ（４．９４ｍ）
動輪３軸（８軸！！）動輪の直径１．７５ｍ（１．７３ｍ）
テンダー車を含む重量１４５ｔ（５４０ｔ！！）
水２２ｔ（８３ｔ）石炭２２ｔ（２７ｔ）
パワー１６００馬力（６０００馬力）
軌間１０６７ｍｍ（１４３５ｍｍ）
因みに、あじあ号を牽引した満鉄の機関車パシナでも重量は２０３ｔである。国土が広いと、機械もどでかい。でも、巨体を受け止める頑丈なレールが必要。走る姿を恐らくは見られないのが残念である。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『平家三人統括（ヘイケサンニントウカツ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：トライアングルの一種。
