まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

鶏卵

小学校に上がる前の昭和33年、両親は熊本のA市で祖父母と同居している。東西に長い敷地の北端に祖父手作りの鶏舎がある。飼われているのは30羽ほどの白色レグホン。半世紀以上前のこと故、市販の鶏卵は高価。1キログラム300円はする。市バスが大人10円の時代にである。恩給暮らしで好物の卵を入手するには、自給するしかなかっただろう。つつかれるので、まちゃつは鶏小屋には近づかないようにしていた。小春日の午前中、「M明、けぇ(来なさい)」という声に引きずられ、鶏小屋に入ったことがある。臭いとは思わなかったが、鶏糞の臭いが充満している。長靴に作業着姿の祖父HHがずかずか奥へ進む。ニワトリが踏みつぶされないか心配になる勢いである。鶏どもはひょいとよけると、再度祖父に近づく。エサを貰えると思ったか。入口で待機しているまちゃつにも5,6羽が近づく。(何者や、このチビッ!)てな感じか、大きな雄鶏がつついてきた。つつかれたら蹴飛ばすように言われていたのだが、大切な卵を産む鶏だと考えるととても出来ない。叫び声を上げると、ざるを片手に祖父が戻ってきた。ざるには純白の鶏卵が3つ輝いている。同居でも家計は別。朝食に祖父だけが卵を食べていた。それをこっそりまちゃつにだけくれることがあった。笑顔を人前で見せたことのないHHだったが、鶏卵を見ると祖父を思い出す。今日は、49回目の命日である。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『賛成、変よ(サンセイヘンヨ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:族議員の活躍の場。