まちゃつの徒然日記

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『五輪書(ごりんのしょ)地の巻』

本書が完成するのは、1643(寛永20)年。武蔵が熊本で亡くなる2年前のこと。まちゃつの祖先が300石の俸禄で伊賀から熊本入りする10年前にあたる。序文を簡略化すると以下の内容になる。「自分の鍛錬してきた兵法の道を『二天一流』と名付ける。初めて書物にする。時は、寛永20年10月10日の夜(11日の明け方4時)。場所は、岩戸山。生まれは播磨の国。名は新免武蔵守藤原玄信。年齢は60歳。13歳で新当流・有馬喜兵衛に打ち勝って以来29歳までに60余度の勝負を行い、不覚をとったことは一度もない。30歳を過ぎた頃、自分が勝負に勝ったのは兵法を究めていたからではなく、身に備わった能力が天の理に叶っていたからか、相手の兵法が不十分だったためと自覚。その後も鍛錬に励み50歳で兵法の真髄を会得した」
江戸時代の身分制度士農工商」で言うと、宮本武蔵は士。11/30付日記『木に学べ』の著者は工。武蔵の時代から見れば身分は異なるが、両達人の言葉には相通じるところがあるので『五輪書』から引用する。
「家を建てるには、木くばりをする。真っ直ぐで節もなく見た目にもよい材木を表の柱とし、少し節があっても真っ直ぐで強いのを目立たないところの柱とし、たとえ少しは弱くても節がなく外見の美しいのを敷居、鴨居、戸、障子などに使い、節があっても少々ゆがんでいても強い木は、家の要所要所を見分けて充分に検討して使用すればその家は頑丈で長持ちする。また材木の中でも節が多くゆがんでいて弱いのは、足場にでも使い後で薪にすればよいのである。棟梁が大工を使うには、彼らの腕前の上中下の程度を知り、ある者は床の間、ある者は戸障子、ある者は敷居、鴨居、天井というように、それぞれの能力に応じて仕事をさせ、腕の悪い者には根太(床板の下に張る横木)を張らせ、もっと悪い者にはくさびを削らせるなど、よく人間を見分けて使えば能率も上がって手際よくいくものである。仕事が早く手際がよいということ、何事もいい加減にしないこと、使いどころを知ること、やる気があるかどうかの程度を知ること、励みをつけること、限度を知るということ、これらが棟梁の心得るべきことである。兵法の道理もまた同じことである」言われてみれば、全くその通りで同感。でも、色眼鏡無しに物事を見るのは相当難しい。


それでは、本日のシャッフルクイズ。ただし、MKさんの作問。


『痴漢しばく子(チカンシバクコ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:世界最小の国。