まちゃつの徒然日記

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西岡常一

最後の宮大工で、法隆寺棟梁。1908(明治41)年9月4日〜1995(平成7)年4月11日。正倉院に残されていたヤリガンナ(大工道具)をモデルに、法隆寺の古釘を材料に使って再現して見せた。現代の鉄でヤリガンナを製作しても切れが悪かったためである。幾度もたたかれ鍛えられた飛鳥時代の釘は強い。素晴らしい切れ味に仕上がったという。宮大工という呼称には1世紀ちょっとの歴史しかない。江戸時代までは「寺社番匠(じしゃばんしょう)」と言っていたが、明治の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)で社より上に位置した寺がなくなり「宮大工」と呼ばれるようになったらしい。宮大工は、自宅を含め一般の家屋を建てたり修理したりしてはいけない。けがれるからという。儲けとは無縁故、普段は農耕に従事。ほぼ自給自足の生活に甘んじながら、寺院の建造物に修理の必要があるときに備え超一流の道具・技術は温存しておかねばならない。大変な仕事である。2,30年しかもたない建て売り住宅を修理するのとは次元が違う。コンクリート枕木でさえ想定耐用年数は30年。然るに、千三百年の星霜に耐える堂塔を建立した飛鳥・白鳳期の匠に劣らぬ技量を保たなければならない。しかも、赤貧の中で。後継者がいなくなっても当たり前であろう。寺院を裏で支える職人の持つ技術を何とか保存できないものか。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『韻文言うカス(インブンイウカス)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:多項式を積の形にする。