まちゃつの徒然日記

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法隆寺の釘

小学生の頃、法隆寺五重塔には釘が一本も使われていないのだと担任の教師から聞いた。ところが、法隆寺で昭和の大修理を担当した、最後の宮大工棟梁・西岡常一著『木に学べ』に依れば、実際にはどんな塔であれ、3千本から5千本の和釘が使用されているとのこと。修理にあたった責任者のことば故、間違いないであろう。和釘の形は、細長い四角錐。普段目にする洋釘と違って、頭に丸い輪っかは付いていない。大きさはさまざま。大きなものでは、材木にほぞ穴をうがつ道具、鑿(のみ)の全長よりも長い! 1本1本を飛鳥時代の職人が鍛えて作ったという。形は異なるが、日本刀と同じ。現代のように溶けた鉄を鋳型に流し込んで、冷えたら出来上がりというものではない。法隆寺の古釘は千三百年の時を経て錆びてはいても、錆は表面だけに留まり内部へは進行しない。我々は、飛鳥・白鳳期の職人技を受け継ぐことが出来るのだろうか? 棟梁のことばを引用。

「皆さんが使うてる釘は、洋釘といって頭に丸いもんがついてますな。あれは打ちやすいように頭がついとるのと違いまっせ。あの頭がないと釘が止まらんのや。頭で板を押さえつけてるわけや。ところが、この法隆寺に使うた釘は、釘全体で板を押さえつけとる。洋釘やったら、頭が腐ればストンと抜けてしまうけど、和釘やったらこの頭の部分が腐っても、全体がくさびになっとるから、絶対に取れません」


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『都会さまさ(トカイサマサ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:大河「新撰組山南敬助役でブレーク。