小学生の時分、友人Ｎが廊下で他の生徒とぶつかった際に言われて弱っていた。八八調で唱えやすい。相手は面白がって冗談で言っていたのであろうが、いやな言葉である。「ＳならばＰである」という判断に対して「ＰならばＳである」という判断を「逆」と呼ぶ。耳にしたのは、中３の頃だったか。「逆は必ずしも真ならず」も同時に習う。裏は「Ｓが成り立たなければ、Ｐは成り立たない」。裏は、逆と同様に必ずしも真とは言えない。元の命題が真であれば、必ず真と言えるのが「すべての非Ｐは非Ｓである」という論理。対偶だったか。本日のタイトルの対偶は、「警察要るならごめんで済まない」となる。警察は災害でも出動するから、かなりあやふやな表現である。数学のようには、美しくスッキリしていない。「働かざる者食うべからず」は「食べられるのは、働く者である」の対偶か。生存権を持ち出すまでもない。真とは言えない。我々は日常、曖昧な言葉をたくさん発しているということだろう。命題そのものが、最初から真ではなかったのかもしれない。ところで、英語にも「謝って済む問題ではない」と言う表現“Sorry isn't enough.”“Saying sorry is not enough.”がある。これに反撃する言葉として“Kill me.”を挙げる過激な意見もある。厳密に言葉を選び始めるとべらべら話せなくなるねぇ。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『用無しコインよ（ヨウナシコインヨ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：幕末の思想家、福井藩顧問。
