まちゃつの徒然日記

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井伏鱒二

高1の頃、太宰治の『富岳百景』が教科書に掲載されていた。作品中に太宰の先生として登場するのが、本日話題の人物。一節を引用する。「井伏氏は、濃い霧の底、岩に腰をおろし、ゆっくり煙草を吸いながら、放屁なされた」いやしくも文学作品に「気体」が出てくるとは! 衝撃的だったため、はっきり記憶している。『ジョン萬次郎漂流記』『黒い雨』の作者でもある。本名は井伏満寿二(いぶし・ますじ)。ペンネームに「鱒」の字を用いたのは、釣り好きと関係があるらしい。福山中学(現福山誠之館高校)出身。1898(明治31)年2/15〜1993(平成5)年7/10。江戸時代から続く地主の次男として、福山市加茂町粟根に生まれる。地主繋がりで太宰とは気が合ったか。意外にも、最初は作家志望ではないという。中学卒業時は、画家志望。奈良や京都を巡りスケッチ。作品を持って日本画家の橋本関雪の門を叩くが、入門を断られたらしい。兄の勧めで早稲田に進学するも、教授と衝突し中退している。直木賞を受賞するのは、40歳の時。『黒い雨』は、69歳の時の作品である。早熟な三島由紀夫とは対照的。「大器晩成」という言葉が似合う作家である。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『鬱とダンプ(ウツトダンプ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
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