東北本線「白河駅」を南へ3km.進むと、18万平方メートルの湖を中心とした総面積40万平方メートルの福島県立自然公園に行き当たる。1801(享和元)年に、元は「大沼」と呼ばれた湿地に白河藩主・松平定信が湖を造成したのが始まり。「士民共楽」を理想とし庶民にも開放したため、我が国最古の公園という呼び声が高い。定信は、南湖造成の目的を「田にそそぎ、民を肥(たが)やし、衆とともに舟を浮かべ、以て泰平の無事を嬉しむべきなり」としている。実際に周辺の水田の灌漑に使われ、収穫は藩校「立教館」の運営に充てられる。また、藩士の水練にも使用され、貧民救済のための公共事業的側面ももっていたという。封建制全盛の209年前の日本に於いて、現代にも通じる公園設置の理念を掲げ実現した人物がいた。寛政の改革だけが彼の全てではない。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『運筆遠き陸(ウンピツトオキリク)』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:次回の開催地はソチ。