バスで十和田南駅に着いたのは、昼過ぎのこと。午前中は十和田湖で遊覧船に乗り、高村光太郎作の彫刻を見ながら湖畔を散策した。盛岡行きの普通列車が出るまで時間がある。駅前をぶらつくと、「地方発送致します」の看板。りんご販売店を覗いてみる。安い！ 「ふじ」が１箱１５００円だったか。正確に住所を記し、１５００円と送料を払って駅に戻る。乗車の際、半自動式扉にまごつく。扉は乗客が自分で開けねばならないのだ。閉じる場合は、一斉に閉まるのだが…。冬季の寒さ対策のためか。不必要な扉を開けて、車内の暖房温度を下げたくないのであろう。地元の人の会話は訛りが強く一部しか理解出来ずじまい。北海道の方が聞き取りやすい。帰阪後注文したのを忘れかけた頃、りんご箱が届いた。味に満足していると、１週間ほどしてもう１箱届く。不審に思い電話をしてみると、先方がまちゃつの住所の市名区名に続く町名を不注意から略してしまったとのこと。りんご箱は郵便局に留置されたままになる。連絡を受けた農家は、傷んでいるといけないので、もう１箱発送したのだそうだ。２箱目が商品で、１箱目は贈呈ということになる。ラッキー！ りんご農家の女性が当時３５歳だとすると、今では七十路に入っている。とげとげしい現代から見れば、ゆったりした気分があった。思い出の中にあるからだろうが…。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『急くと悪運（セクトアクウン）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：困難にうちかつため、懸命に努力する。
