帰宅途中の午後１１時過ぎ、左後輪がおかしい。パンクか？ 自宅まで目と鼻の先なので、そのまま走る。駐車場で確認、悪い予感は当たる。翌日は、バスで職場に出かけタクシーで帰ることにして入浴・食事。２日後の休日に、免許取得前のGTAにタイヤの交換作業を見せることにした。今はもうなくなったが、自宅東側の広い路側帯に１５年物の愛車を止める。タイヤは、一度新品に交換済み。１０万キロ走行で、最初のパンクなら仕方がない。GTAには、最初にジャッキの格納場所を教え、次に取り外し方、更に設置の仕方と続けた。すると、スーツ姿の２０代後半と思しき男性が声を掛けてくるではないか。「パンクですか？ お手伝いしましょうか」「いや、独りで出来ます。有り難うございます。大丈夫です」男性は駅まで１５ｍ程歩き、何を思ったか引き返してくる。「やっぱりお手伝い致します。私、自動車会社に勤めています。実家がこの近所で、今日まで帰省していました。今から新幹線で職場に戻ります。すぐに出来ますから、私がやります」と言う。頼まれもしないのに上着を脱ぐと、パンクしたタイヤを外し始める。ズボンや両手が汚れるが、あまり気にする様子はない。呆気にとられていると、あっという間にスペアタイヤに交換完了。「お礼に伺いますから、実家の住所を…」には、「そんなもの、要りません」普通電車の乗客となった。格好いい！！ あの若い男性の目には、車好きのまちゃつが「困り果てた白髪頭の爺さん」に映り、大学生のGTAは「爺さんの孫」くらいに映ったのかもしれない。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『三枝、遅刻（サンシチコク）』
