まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

グリース

SK伯父の家族は、市営住宅に住んでいる。昭和34年頃故、庭付き戸建てである。庭には苺や草花が植えられている。A市役所幹部だから、5人家族の暮らし向きはまちゃつの家よりずいぶん良い。市営バスの運賃が大人10円、子ども5円。アイスキャンデーは、1本5円の時代である。鶏卵は、何と1個20円から30円もした。その鶏卵が、まちゃつを含めて6人にしょっちゅう出てくる。お袋は1尾60円の大きな鯖を買うか買うまいかさんざん悩んだ挙げ句、買わないこともあったいうのに。庭の南には、別棟の風呂小屋が建てられていた。巨大なみそ樽の形をした風呂桶を石炭で焚く。風呂桶の側には煙突が天井に伸びている。熱いので、決して触れないように注意されていたのだが…。従兄達と入浴中、湯上がりに浴槽に入ろうとした。小学1年生だ、風呂用椅子に乗っても届きにくい。円いみそ樽の縁を越えようとした時バランスを崩し、うっかり左手で煙突を握ってしまった。熱いというより、何百本もの針で掌を刺されている感じだ。痛い。従兄が体を抱えてくれるまで、倒れないようしっかり煙突を握っていた。短い時間だったはずだが、7,8秒に感じられた。やけどの治療には冷やすのが一番いい。でも当時は、油を塗るのが一般的である。暫くして、紺色のグリース(粘度の高い潤滑油)をたっぷり塗られた。1ヶ月で治癒。幸いにも、指紋はまだ残っている。が、紺色を見ると、熱をもった掌とグリースの臭いを思い出す。



それでは、本日のシャッフルクイズ。


『本人が指示(ホンニンガシジ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:浄土真宗本山。