まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

パンク

土煙の舞う旧R219を球磨川左岸沿いに東進している。半世紀以上前の1956年、真夏。現R219は舗装され右岸にあるが、当時はない。4歳のまちゃつが乗っているのは、ダンプカーの助手席。クーラーも扇風機もない車内。ほこり防止にタオルを口と鼻に当てているので、暑くて叶わない。1.5車線の地道は穴ぼこだらけ、空荷の車体は跳ねるし揺れる。脱水症状になりかけだが、生ぬるい茶を飲む元気もない。運転席のT叔父も心配になったのだろう、「水を飲むか?」などと声を掛けてくる。とうとうタオルは外してしまった。前日、熊本県のO 村に立ち寄った当時二十歳代のT叔父に、宮崎市まで遊びに来ないか誘われた。両親は一緒に行けない旨何度も注意を受けたが、まちゃつは独りでも行くと言って譲らなかった。ダンプカーの持つヘビーデューティな魅力に引きつけられたからだろう。ぐったりしていたまちゃつに少し元気が出たのは、突然のパンクでダンプが停車したからだった。「修理するから、このペダルを踏んでおけ」とT叔父。右足で踏むが直ぐに反動で戻される。「両手で押さえておけ」両手で押さえても同様だった。今思えば、ブレーキペダルなのだが、4歳児なら非力、無理からぬことだ。そうこうする内に、前からバスがやってきた。大声で叫ぶまちゃつ。バスはかなり離れた所で停車し、運転手が歩いてこちらにやってくる。作業を手伝ってくれ、ダンプは離合できる所までバック。無事にすれ違えた。車はめったに通らない。ドライバーのプライドも高かっただろう。旺盛な助け合い精神が生きていた頃の思い出である。



それでは、本日のシャッフルクイズ。


『万事、廃棄、どう?(バンジハイキドウ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:台数世界一。