まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

佐久間ダム

社会の教科書に掲載されている所なら、どこでも見てやろうと思っていた学生時代。1973年頃か。新大阪から「こだま」に乗り豊橋へ。「ひかり」を利用している時には気づかないが、何度も停車中に抜かれる。現在なら「ひかり」の外に「のぞみ」にも追い越されるか。飯田線に乗り換え、中部天竜を目指す。電化はされているが、単線だ。また、車両が古くて座席が狭く、窮屈極まりない。もちろん冷房など無い頃だ。列車の旅は好きだが、片道2時間弱のこの旅は苦行に近かった。電車の墓場、阪和線よりひどい車両だ。終戦直後に首都圏で走っていたか。4人掛けの席に座るが、膝頭が向かい側の客に当たるから、足を斜めにしなければならなかった。中部天竜からバスで目的地佐久間ダムへ。降車したのは、まちゃつのみ。盆休みにダム見物に来る者などいなくて当たり前か。建設当時日本一の高さを誇る、鉄筋コンクリート製重力ダム。つまり、人工湖である佐久間湖の水をダム本体の重さで支えようとするタイプのダムである。アーチ式に比べると、とてつもない量のコンクリートを必要とする。この工事が成功していなかったら、黒四ダムや青函トンネルも企画されていなかったであろうと言われている、国家プロジェクトだった。堤高155.5m、堤頂長293.5m。3億2千万立方mの水を堰き止めるダム底部の幅は長すぎて見ることは出来ない。300mから400mか。たった3年で完成。殉職者は96名にも上る。人影のないダムサイトに蝉の声だけが、鎮魂歌のように響いていた。



それでは、本日のシャッフルクイズ。


『自陣、靴しまいや(ジジンクツシマイヤ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:世界遺産、神社。