葛飾北斎作「凱風快晴」「神奈川沖浪裏」を収蔵する。「凱」はやわらぐの意味で、「凱風」で南風。「凱風快晴」は、南風を受け赤茶色の岩肌を見せた晩夏の富士山の稜線が、実際よりも急角度に描かれ、俗に「赤富士」の名で知られる浮世絵である。「神奈川沖浪裏」はもっと有名で、青色を基調に、大胆な遠近法が用いられている。左側の、正に崩れんとする大きな波頭が擬人的である。中央には、旅人たちの乗った頼りない小舟が、木の葉のように翻弄されている。富士山は遠景に小さく表現され、どちらも歴史資料集や美術の教科書に頻出。さらに、国宝も収蔵されている。尾形光琳の「紅白梅図屏風」がその一つ。中央は、奥から手前に曲線を描きながら大きく広がる川。左は白梅だが、幹はほとんど描かれていない。右に紅梅のほぼ全体が描かれ、同じ梅でも対照的だ。従来、川の部分は銀箔、紅白梅の背景は金箔と考えられてきた。が、近年の調査で、銀箔も金箔もほとんど使用されていないことが判明し、ニュースになった。入館料、大人１６００円、高校・大学生８００円。中学生以下無料。ネットで割引券をゲットすれば、それぞれ１４００円、６００円になる。前売り券なら、１３００円と５００円で更にお得。近くに出かけた時にどうぞ。ＪＲ熱海駅から２ｋｍ、バスで８分、タクシーで５分。乗り物を利用せずに、歩こうとすると後悔する。恐ろしい急坂で、健脚家向きのコースだ。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『トロい、ガスト出たーい（トロイガストデターイ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：大リーグ球団名。
